前原 差して123期チャンプ!父は元競輪選手、姉は“先輩”のレーサー一家

[ 2018年9月22日 05:30 ]

<第123期修了記念競走>優勝した前原大道(中央)、2着の前田滉(左)、3着の松井友汰(右)
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 ボートレース第123期生の修了式が21日、福岡県柳川市のボートレーサー養成所で修了生24人(うち女子4人)はじめ、親族、関係者ら約300人が集まり盛大に行われた。修了記念競走は前原大道(ひろみち、21=岡山)が1周1マークで差しを決め、チャンプの座についた。また、父は現役トップレーサーの山崎智也(44=群馬)、母はかつて“史上最強女子”の異名を取った山崎(旧姓横西)奏恵さん(44=引退)という“水上のサラブレッド”、山崎小葉音(こはね、17=群馬)も修了。24人は11月から全国各地のレース場で続々デビューする。

 雨は上がった。前原は自信を持って最後の勝負に挑んだ。5コースからコンマ08の的確なスタートを決める。迷いの一切ない、鋭いターンが最内に突き刺さった。しっかり差して、リーグ勝率No・1の前田を捉えた。「まくっていくつもりだったけど展開は差ししかなかった。2Mを回った時点で“やったな”と思った」

 養成期間中に7回行われたリーグ戦。前原は第1、4、7戦を制した。そして修了記念も優勝。同期からは「やっぱり前原か」という、ため息が漏れた。父・雄大(たけひろ)氏は屈指のマーカーとして知られた元競輪選手。姉は現役ボートレーサーの哉(ちか)。レーサー一家の長男は桁外れの勝負強さを持っている。

 「チャンプになれてうれしい。やっとスタートラインに立つことができる。試験を11回も受けて、くじけそうになったこともあった。家族の支えで、ここまで来ることができた」。目標は同じ岡山で14年グランプリを6号艇で制した、あの男だ。「デビュー期でB1に上がって茅原悠紀選手のようにSGで戦える、岡山を代表する選手になりたい」

 茅原級のビッグアーチを打てる男。前原のデビュー戦は11月21日からの児島だ。

 ◆前原 大道(まえはら・ひろみち)1996年(平8)9月29日生まれ、岡山県出身の21歳。倉敷鷲羽高卒。リーグ戦勝率6・21。「ボートレース業界に革命を起こす」のが目標。趣味はハンドボール、ランニング。1メートル62、52キロ。血液型B。

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