カナロア 33頭目の顕彰馬に!産駒活躍へ“追い風”

[ 2018年6月13日 05:30 ]

12年12月、香港スプリントを制したロードカナロア(手前)
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 JRAは12日、平成30年度の顕彰馬に13年度の年度代表馬ロードカナロアを選定したと発表した。同馬は12年のスプリンターズS、香港スプリントを勝ち、翌13年には高松宮記念、安田記念に優勝、スプリンターズSと香港スプリントを連覇。G1・6勝の成績を挙げた。有効投票数190票のうち156票(得票率82・1%)を獲得。一昨年のジェンティルドンナに続き、33頭目の顕彰馬となった。

 ロードカナロアの顕彰馬選出の強烈な“追い風”となったのは産駒の活躍に他ならない。現役時代に見せた驚異的なスピードそのままにファーストシーズン・リーディングサイヤーを疾風のように獲得。さらに勝ち星だけではなく、その内容も凄かった。初年度から桜花賞、オークスの2冠牝馬となったアーモンドアイのような規格外の馬を世に送り出した。現役時代の活躍のみならず、今後、種牡馬としても間違いなく歴史に名を残す馬となる。

 過去の顕彰馬にはハイセイコーやトウショウボーイ、テンポイント。シンボリルドルフやオグリキャップが名を連ねる。しかし、顕彰馬の選定には依然高い壁が存在する。ジャパンカップやNHKマイルC、フランスのサンクルー大賞を勝ったエルコンドルパサーが顕彰馬に選定されるまで現役引退から実に15年もの歳月を要した。特にカナロアの場合、スプリント戦が主戦場だったため一部異論もあったようだが、国際舞台での活躍もあり、今回の高い得票率での選出となった。

 ▼安田隆行師 このたびは顕彰馬に選出していただき、名誉なことで大変光栄に存じます。印象深いのは香港スプリントの連覇。日本馬にとって凱旋門賞を勝つよりも難しいと言われていたレースで表記された馬名「龍王」に恥じない圧倒的な強さを見せてくれました。種牡馬になってからもG1勝ち馬を出していますし、これからも活躍してくれることを願っています。

 ◆ロードカナロア 父キングカメハメハ、母レディブラッサム(母の父ストームキャット)。2008年3月11日生まれ、牡10歳。生産・北海道新ひだか町のケイアイファーム。馬主・ロードホースクラブ。安田隆行調教師。競走成績・19戦13勝(うちG1・6勝)。総獲得賞金8億5020万800円(うち海外1億8024万2800円)

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