【東京新馬戦】今週から2歳戦スタート!アレグリア、素質証明

[ 2018年5月30日 05:30 ]

 3歳世代の頂点を決するダービーが終了し、今週から東京、阪神で2歳新馬戦がスタート。来春のクラシックに向けての戦いが早くも火ぶたを切る。開幕週は東京3、阪神2の計5鞍が組まれている。関東の名門・藤沢和厩舎は日曜東京5R(芝1600メートル)に、ディープインパクト産駒グランアレグリア(牝)をスタンバイ。POGでも注目の好素材を多数擁する強豪ステーブル。“先鋒(せんぽう)”の初陣に注目だ。

 毎年のようにG1戦線に活躍馬を送り込む藤沢和厩舎。競馬ファンが仮想馬主となって楽しむペーパーオーナーゲーム(POG)でも注目される東の名門ステーブルが、今年の2歳一番星を狙って送り込むのがグランアレグリア。3月末に美浦入厩。同厩舎としては異例の早期入厩で、開幕週デビューを見据えて丹念に乗り込まれてきた。

 「とにかく気のいい牝馬で手が掛からない。動かしての反応も鋭いね」と素質を高く評価する藤沢和師。「最初は(気性が)きつい面もあったが、厩舎に2カ月置いて調整したので、今はずいぶん穏やかになった」と、初陣突破へ手応えを隠さない。

 父は日本が誇る最強種牡馬ディープインパクト。先週のダービーをワグネリアンが制し、さらに株を上げたばかり。母の父タピットも北米で3度リーディングサイヤーを獲得した超一流。日本ではテスタマッタ(フェブラリーS)などダートでの活躍馬が目立つが、アレグリアの母タピッツフライはジャストアゲームS、ファースト・レディSと米国の芝マイルG1を2勝。スピードと切れ味を秘めた“日米合作”の夢配合と言える。

 以前は早期デビュー馬は早熟の傾向が強く、翌年のクラシックで活躍する馬は秋以降のデビューが常識だった。しかし、近年は育成技術の進歩で素質馬のデビュー時期が早まる傾向にある。13年の東京開幕週で新馬Vを飾ったイスラボニータは翌年の皐月賞を制覇。今年のNHKマイルCを勝ったケイアイノーテックも昨年の阪神開幕デビューだった。

 藤沢和師も「昔は夏の北海道に入れて、スクーリングから始めていたが、今は育成施設が充実して1歳の11月から乗りだす馬も多い。健康な馬なら早い時期から活躍する。そういう時代になった」と話す。開業30年を超えてなお、時流に即した新たな手法を取り入れ続ける名門。今年の初陣の走りに注目だ。

続きを表示

2018年5月30日のニュース