【ヴィクトリアM】菊沢厩舎G1連勝へ!固め打ちだウキヨノカゼ

[ 2017年5月9日 05:30 ]

菊沢厩舎連続G1制覇へウキヨノカゼが続く!
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 後輩から先輩へ、バトンが託された。NHKマイルCをアエロリットでG1初制覇を飾った菊沢厩舎が今週はウキヨノカゼで「第12回ヴィクトリアマイル」に臨む。厩舎へ吹く追い風と福島牝馬Sを制した勢いに乗って大舞台へ――2週連続G1獲りを狙う。

 福島牝馬Sで1年8カ月ぶりの勝利を収めたウキヨノカゼ。故障と戦いながらのキャリアで挙げた3つ目のG3勲章だった。「勝った時は“よくぞここまで戻ってきたな”という思いがした」。NHKマイルCのアエロリットでうれしいG1初制覇を成し遂げた菊沢師。アエロから4歳年上の愛娘を語る時の師の表情は優しい。

 前走で初コンビを組んだ吉田隼は「7歳とは思えないほどフレッシュだった」と目を丸くした。3、6歳時の脚部不安で合わせて2年4カ月の休養を余儀なくされ、この年でもキャリアはまだ17戦。体はまだまだ若い。師は「当時はそう思えなかったけど、元気に走っている今からすれば休んだ期間があったのは不幸中の幸いだった」と話した。

 9Fの重賞を制した今、スプリント専門のイメージはもうない。「前半でムキにならずしまいを生かす競馬が理想。まずは1200メートル、次第に距離が延びてもできるようになってきた。ここにきて競馬を覚えている」(同師)。昨年は7着に敗れたが、東京マイルは13年クイーンCを制した舞台。過去10年で07年コイウタ、12年ホエールキャプチャ、13、14年ヴィルシーナとクイーンC覇者がここを勝っている事実も心強い。

 一度、軌道に乗ると好走が続くタイプ。12年新馬戦1着→13年フェアリーS2着→クイーンC1着、15年準オープン1着→キーンランドC1着→スプリンターズS3着。3着以内は前述6レースと前走・福島牝馬Sだけで、得意の“固め打ち”が始まった予感だ。師は「帰ってきてからもダメージは少なかった」と話し、5日には坂路で4F55秒2〜1F12秒7の時計。「中身をつくりたかった。今のところ変な雰囲気はない」と順調さをアピールする。7歳という固定観念にとらわれては痛い目に。今週は菊沢厩舎の“姉御”が一肌脱ぐ。

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2017年5月9日のニュース