マカヒキ、凱旋門賞へ国内最終追い ルメール絶賛「ベリー・グッド」

[ 2016年8月12日 05:30 ]

併せ馬で追い切るマカヒキ

 今秋、仏G1・凱旋門賞(10月2日、シャンティイ)に挑戦するダービー馬マカヒキ(牡3=友道)の実質的な国内最終追いが11日、栗東トレセンで行われた。札幌滞在中のルメールが駆け付け、3月の弥生賞以来となるコンビ復活。CWコースで7F97秒0~1F12秒1(馬なり)をマークし、僚馬に楽々と先着した。日本のホースマンの悲願に向け、調整は順調そのものだ。

 マカヒキの背には158日ぶりにルメールがいた。角馬場で“再会”を楽しむかのように、じっくりとウオーミングアップした後、CWコースへ。アドマイヤキズナ(3歳500万)の2馬身後方からスタートし終始、息の合った走りで追走。直線で内に入ると、馬なりのまま僚馬をかわして半馬身先着した。雄大なフットワークは迫力満点だ。鞍上は久々の騎乗に興奮気味に口を開いた。

 「いいコンディションですね。とてもリラックスしていて、ストライドもスムーズ。直線の反応も良かった。ベリー・グッド・フィーリング。弥生賞の時よりもパワーアップしている」

 騎乗するのは3月6日の弥生賞(1着)以来。春のクラシック2冠はサトノダイヤモンドとコンビを組んだため、ライバルとして戦ってきた。特に鞍上はダービー(2着)で鼻差の惜敗。それでも「最後は併せて争ったし、いい競馬だった。フラストレーションはなかった。両方の馬が好きだから」と振り返る。

 ダービー優勝後は、日本のホースマンの悲願でもある仏G1・凱旋門賞(10月2日、シャンティイ)を目標に調整してきた。友道師は「放牧から栗東に戻ってきて1カ月間、順調にきた。追うたびに良くなっている」と満足げだ。

 13日から輸出検疫に入り、19日に出国。まずは前哨戦のニエル賞(9月11日、シャンティイ)を目指す。指揮官は「検疫中は水曜(17日)に(1F)15―15ぐらいの微調整程度。向こうではレース当週の追い切りでルメールに乗ってもらう」と見通しを語った。

 凱旋門賞は仏国出身のルメールにとっても、まだ手にしていないビッグタイトル。名手は「日本の馬で一緒に勝ちたい」と闘志を燃やす。狙うのは金メダルしかない。

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