【大宮競輪】引退ラン伊藤公 がん告白…2度再発も克服し“完全燃焼”

[ 2016年6月26日 07:23 ]

ラストランを終えた伊藤公

 埼玉の鉄人・伊藤公人(59=40期)が25日、大宮競輪場でラストランを終えた。4Rに登場するとスタンドからは大声援。逃げた山中の番手から追い込みを狙うも4着。“ハコ4”に終わり「これじゃ、やっぱ引退だあ」と、すがすがしい表情で話した。

 その後、平原康多ら現役、引退した選手など関係者約300人の前であいさつ。次々に花束を渡されると目は真っ赤になった。「今まで黙っていたが、ずっと休んでいたのはがんで…。ちょうど息子(慶太郎=107期)が競輪学校を卒業するくらいの時期でつらい思いをさせた。手術もしたが2度再発。そして直前の検査で完治が分かった。晴れやかな気持ちで引退戦を迎えられた」と明かした。ドン底から、はい上がった鉄人。引き際も鉄人らしかった。

 ◆伊藤 公人(いとう・こうじん)1957年(昭32)1月1日、富山県生まれの59歳。77年11月に40期、埼玉所属でプロデビュー。83年に肝炎を患い、S級からB級2班に陥落したが不屈の闘志でS級復帰。96年オールスターで決勝7着。その後、A級に落ちたが04年にS級復帰。06年には当時のS級最年長V(49歳8カ月)を果たした。通算2588戦422勝。41V。1メートル73、69キロ。血液型O。

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2016年6月26日のニュース