【セントライト記念】エンブレム充実気配 ダービー回避の無念晴らす
今週は東西で牡牝3冠ラストレースのトライアルが行われる。中山では菊花賞TRの「第69回セントライト記念」(21日、3着まで優先出走権)。皐月賞4着のブライトエンブレムはダービー前の故障が癒え、順調な仕上がり具合。ダービー回避の無念を秋初戦にぶつける。
【セントライト記念】
待ちわびた秋がやってきた。雌伏の夏を越え、ブライトエンブレムから充実の気配が漂う。新馬→札幌2歳Sを連勝し鮮烈なデビューを飾った。皐月賞4着でダービーの優先出走権も確保した。ホースマンの誰もがうらやむ大舞台での活躍を期待されたが、3週間前に右前脚の裂蹄が発覚。生涯一度の晴れ舞台を断念せざるを得なかった。
その後は早々と次の目標を菊花賞に設定。放牧先で傷を癒やし、夏は函館競馬場で順調に乗り込まれた。9日の1週前追いはWコースで、ゼンノヒストリエ(4歳1000万)と併せ馬。不良馬場の中、力強い走りで馬なりで4F54秒2~1F13秒2をマークし併入。自ら騎乗した小島茂師は「動きは良かった。折り合いが課題の馬なので、そこだけ注意しながら。どこがというわけではないが、ひと夏越えて全体的に良くなった。体重は変わらないがスッキリ見せている。これからどんどん良くなっていく馬ですよ」と明るく語った。
セントライト記念は初の2200メートルとなるが陣営に不安はない。「精神的に落ち着いて、我慢も利くようになった。距離延長も大丈夫」と師。ダービー組の参戦で春の再戦ムードだが、師は「春をびっしり使った馬との対戦。こっちは一戦しか使っていないアドバンテージを生かせればいい」と期待を込めた。
今夏、小島茂厩舎は2歳馬が大活躍。弟アストラエンブレムは既に新潟で勝ち上がり、ロードクエストは新潟2歳Sを楽勝。後輩の活躍を前に先輩も負けられない一戦。指揮官は「この馬もいるというところを見せたい。ここを勝って、次(菊花賞)というイメージで」と力強く語った。母ブラックエンブレムは秋華賞を制覇したお墨付きの血統。我慢の夏を越え、淀の収穫祭が待っている。
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