【セントライト記念】エンブレム充実気配 ダービー回避の無念晴らす

[ 2015年9月15日 05:30 ]

ダービー前の故障も癒え夏は函館競馬場で乗り込まれたブライトエンブレム

 今週は東西で牡牝3冠ラストレースのトライアルが行われる。中山では菊花賞TRの「第69回セントライト記念」(21日、3着まで優先出走権)。皐月賞4着のブライトエンブレムはダービー前の故障が癒え、順調な仕上がり具合。ダービー回避の無念を秋初戦にぶつける。

【セントライト記念】

 待ちわびた秋がやってきた。雌伏の夏を越え、ブライトエンブレムから充実の気配が漂う。新馬→札幌2歳Sを連勝し鮮烈なデビューを飾った。皐月賞4着でダービーの優先出走権も確保した。ホースマンの誰もがうらやむ大舞台での活躍を期待されたが、3週間前に右前脚の裂蹄が発覚。生涯一度の晴れ舞台を断念せざるを得なかった。

 その後は早々と次の目標を菊花賞に設定。放牧先で傷を癒やし、夏は函館競馬場で順調に乗り込まれた。9日の1週前追いはWコースで、ゼンノヒストリエ(4歳1000万)と併せ馬。不良馬場の中、力強い走りで馬なりで4F54秒2~1F13秒2をマークし併入。自ら騎乗した小島茂師は「動きは良かった。折り合いが課題の馬なので、そこだけ注意しながら。どこがというわけではないが、ひと夏越えて全体的に良くなった。体重は変わらないがスッキリ見せている。これからどんどん良くなっていく馬ですよ」と明るく語った。

 セントライト記念は初の2200メートルとなるが陣営に不安はない。「精神的に落ち着いて、我慢も利くようになった。距離延長も大丈夫」と師。ダービー組の参戦で春の再戦ムードだが、師は「春をびっしり使った馬との対戦。こっちは一戦しか使っていないアドバンテージを生かせればいい」と期待を込めた。

 今夏、小島茂厩舎は2歳馬が大活躍。弟アストラエンブレムは既に新潟で勝ち上がり、ロードクエストは新潟2歳Sを楽勝。後輩の活躍を前に先輩も負けられない一戦。指揮官は「この馬もいるというところを見せたい。ここを勝って、次(菊花賞)というイメージで」と力強く語った。母ブラックエンブレムは秋華賞を制覇したお墨付きの血統。我慢の夏を越え、淀の収穫祭が待っている。

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2015年9月15日のニュース