【キーンランドC】ウキヨノカゼ突き抜けた!スプリント界に5歳新星

[ 2015年8月31日 05:30 ]

豪快な差し切りで重賞2勝目を挙げたウキヨノカゼ(左)

 札幌で行われたサマースプリントシリーズ第5戦「第10回キーンランドC」は、道中最後方から外をまくった8番人気ウキヨノカゼがV。13年2月クイーンC以来の重賞2勝目を飾った。

 四位の強気な騎乗が光った。8番人気のウキヨノカゼが、早めの積極策から馬場の真ん中を豪快に突き抜けた。内枠のサクラアドニス、クールホタルビが競り合う形で馬群は縦長に。最後方追走のウキヨノカゼには絶好の展開で、3角すぎから積極的にポジションを取りに行った。4角で先頭に立つと直線も脚色は衰えず押し切った。「ヨッシャー!!」。札幌で2週連続重賞制覇を飾った鞍上は、拳を握り締め喜びを爆発させた。

 「状態が凄く良かったので強気に乗りました。早めに動いて他の馬をつぶしにいった。最後の反応も凄く良くて僕も驚きました」と四位。一昨年のクイーンC以来となる重賞2勝目。持ち前の瞬発力で早くから頭角を現したが、その後は脚部不安で長期休養を余儀なくされた。4歳秋の復帰後も状態面が整わず思うような成績を残せなかったが陣営は無理をさせずじっくりと立て直し、その成果が出た。菊沢師は「夏場を使うのは初めてだが、以前とは比べものにならないくらい毛ヅヤが良くなった。夏場は合うんだろう」とホッとした表情で振り返った。

 今後はG1スプリンターズS(10月4日、中山)も視界に入る。「今後は美浦近郊の牧場に放牧に出して、馬の様子を見て考えます」と師。“浮世の風”を吹き飛ばし、北の大地で2戦2勝と大きな収穫。充実の5歳牝馬がスプリント路線の頂点を目指して、さらに加速していく。

 ◆ウキヨノカゼ 父オンファイア 母アドマイヤダッシュ(母の父フサイチコンコルド)牝5歳 美浦・菊沢厩舎所属 馬主・國分純氏 生産者・北海道日高町ファニーフレンズファーム 戦績9戦4勝 総獲得賞金1億1475万2000円

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2015年8月31日のニュース