【札幌記念】トーホウジャッカル 酒井手応え“楽しみしかない”
今週の札幌メーンはサマー2000シリーズ第4戦「第51回札幌記念」。重賞馬9頭が顔をそろえた夏競馬のクライマックスの主役は、昨年の菊花賞をレコードで制したトーホウジャッカル。長期休養明けの前走・宝塚記念で見せ場十分の4着と健闘。秋に2つ目のG1タイトルを手に入れるためにも、弾みをつけたいところだ。
【札幌記念】
トーホウジャッカルにとっては菊花賞以来、8カ月ぶりの実戦となった宝塚記念。初の古馬一線級との対戦は右前脚の挫石、爪の不安が重なって始動戦が遅れたこともあり、7番人気の低評価だった。レースは道中外々を回りながらも直線で差を詰め、勝ち馬ラブリーデイに0秒3差の4着と大健闘。レース後、酒井は「半信半疑なところがあったが、やはり能力は高い。次はもう、楽しみしかありません」と期待を口にした。
宝塚記念後は放牧に出され、8日に札幌に入厩。12日に行われた1週前追いは酒井が栗東から駆け付け、ダートコースで併せ馬。3歳未勝利馬を大きく追走して1馬身先着(6F84秒2~1F12秒5)と貫禄を見せた。鞍上は「思った以上に時計が出た。手脚の重さもなく、休み明けという感じではない」と確かな手応えを感じ取った様子。栗東では坂路で乗られていることもあり、フラットな馬場での調整に不安もあったというが「しっかり動けていた。来週も乗りに来ます」と順調を強調した。
見届けた谷師も安どの表情。「今は脚元に不安もない。来週は芝コースに入れて併せ馬をすれば整うでしょう」と最終追いで本番コースを“試走”させる予定。札幌記念に参戦させた理由を問われると「春にレースを使えなかったので。メンバーがそろっているところで経験を積ませたかった」と説明。厩舎に初のG1タイトルをもたらした“孝行息子”に「秋はさらにビッグタイトルを重ねてほしい」。そんな強い希望を抱いての北上だ。
昨年はハープスターとゴールドシップの一騎打ちに沸いた北の大地。今年は凱旋門賞を視野に入れていたルージュバックの回避もあったが、ジャッカルが“熱い”札幌を大いに演出してくれそうだ。
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