【皐月賞】サトノクラウン、17頭目無敗戴冠へ ルメール「カンペキ」

[ 2015年4月17日 05:30 ]

クリーミーボイス(右)と併せて追い切るサトノクラウン

 牡馬クラシック第1弾「第75回皐月賞」の木曜追いが16日、美浦トレセンで行われた。豪華2頭出しの堀厩舎は“別便”の併せ馬で絶好の動き。無傷3連勝の弥生賞覇者サトノクラウンはパートナーを一瞬で置き去り。共同通信杯2着ドゥラメンテは3頭併せで上々の動き。クラウンはルメール、ドゥラメンテはM・デムーロと、3月にJRA騎手となった“強力新パートナー”がJRA所属として初のG1制覇に闘志満々。堀厩舎ワンツーの快挙も見えてきた!!出走馬と枠順は同日、確定。17日はウインズ後楽園(午後2~7時)で中山グランドJ、アンタレスSとともに金曜発売される。

【皐月賞】

 スパッと切れた!!無傷3連勝中のサトノクラウンが青空の下ではじけた。Wコースで先導するクリーミーボイス(3歳未勝利)の1馬身後ろで、新パートナーのルメールがしっかりと制御する。内に進路を取った残り100メートルからが圧巻だった。報道陣の誰もが「このまま併入…」と思った次の瞬間、光沢を帯びた黒鹿毛の馬体がビュンと伸びた。4F54秒8~1F12秒6。鞍上が軽く促しただけで、一瞬で2馬身引き離した。

 ルメールはすっかり慣れた日本語を駆使して「反応は良かった。バランスはカンペキ。VTRで見ていた通りの切れ味。ハイクオリティー、素晴らしい馬だ。皐月賞でたぶん1番人気になるような馬に乗れて、うれしい」と笑顔で応じた。

 言葉通り、3連勝の中味も完璧だ。新馬戦は3F33秒5の剛脚で突き抜け、東京スポーツ杯2歳Sは残り100メートルまで前が開かない苦境をこじ開けた。本番と同舞台の弥生賞は4コーナー手前で自ら動いて完勝。ルメールは「体形はハーツクライに似ているけど、アクションはこの馬の方がスムーズ。中山2000メートル?いいペースだったら、一番強い馬が勝つコース。特に難しくはない」と言い放った。ハーツといえば、自らが手綱を取り、05年有馬記念や06年ドバイシーマクラシックを制した名馬だ。最大級の賛辞でもある。

 3月のJRA通年免許取得後、G1初騎乗となった桜花賞(12日)も8番人気コンテッサトゥーレで3着と存在感を誇示した。当然、対戦相手も研究済みだ。「僕の馬、リアルスティール、ドゥラメンテと質のいい馬が集まって、きっといいレースになる。枠(8番)を見て、イメージはつくりたい。頑張ります!!」と新パートナーは力強く誓った。05年ディープインパクト以来、史上17頭目の無敗皐月賞馬誕生へ。クラウンには一点の曇りもない。

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