【シンザン記念】グァンチャーレ快勝、武豊は最多29年連続重賞Ｖ

＜シンザン記念＞グァンチャーレで制し、笑顔で引き揚げる武豊

　「第４９回シンザン記念」が１１日、京都競馬場で行われた。２番人気のグァンチャーレが重賞初Ｖ。春のクラシックを視界に捉えた。武豊はこれでデビューの８７年以来、２９年連続ＪＲＡ重賞Ｖ。２８年の岡部幸雄元騎手を抜いて歴代単独最多となった。

【レース結果】

　大激戦のゴール前。グァンチャーレが勢い良く抜け出し、外から迫るロードフェリーチェ、ナヴィオンの猛追をしのぎきった。武豊は「いいレースができました」と満足げに振り返り、自らの記録達成には「立派ですよね」と笑顔を見せた。

　４角手前で外に振られる不利はあったが、体勢を立て直しグイグイと伸びてきた。「前はつかまえられそうだったけど、外から来ていたので何とか我慢してくれと」。２着フェリーチェに頭差残してゴールに飛び込んだ。

　今回は東スポ杯２歳Ｓ（７着）に続いて２度目のコンビ。勝負どころで窮屈になり、不完全燃焼に終わったレース内容を踏まえて、前走後は「シンザン記念に使ってほしい」と進言。きっちり結果を残し「責任を果たせて良かった」とホッとした表情を見せた。

　北出師はこの日が５１歳の誕生日。それを分かっていたかのような愛馬の奮闘に「何とかいい格好をつけられたね」と照れ笑いを浮かべた。クラシックにつながる価値ある勝利。「うちはアクティブミノルもいるからね。使い分けが難しいけど（今後について）またゆっくり考えるよ」。うれしい悩みに笑顔は絶えなかった。

　◆グァンチャーレ　父スクリーンヒーロー　母チュウオーサーヤ（母の父ディアブロ）牡３歳　栗東・北出厩舎所属　馬主・松本俊廣氏　生産者・北海道新冠町中央牧場　戦績６戦２勝　総獲得賞金４６９７万円。