【チャンピオンズC】万全コパノリッキーの野望 いざ砂の天下統一!

[ 2014年12月4日 05:30 ]

ダノンクリエーター(左)と併せて追い切るコパノリッキー

 桶狭間で砂の天下統一―。昨年までのJCダートから名称変更し、今年から中京競馬場に舞台を移して行われる「第15回チャンピオンズC」の最終追い切りが3日、栗東トレセンで行われた。最多タイの年間G1・4勝目を狙うコパノリッキーは、併せ馬で遅れながらも上々の動きを披露。飛ぶ鳥を落とす勢いの4歳馬が、古豪ひしめくダート界の世代交代を狙う。また、同レースは4日、出走馬、枠順が確定する。

【チャンピオンズC】

 本気を出すのはレースだけで十分。栗東CWコースでの併せ馬。コパノリッキーはダノンクリエーター(5歳1000万)に首差遅れでゴールしたが、調教であまり動かないのは、いつものこと。村山師は「オーバーワークにならないよう、最初の1Fをセーブして入ってほしいとの指示。相手が動いたし、遅れたことよりも直線でしっかりと併せられたことが良かった。いい内容の調教ができた」と胸を張った。

 今年、最も飛躍した1頭だ。2月のフェブラリーSでG1初勝利を飾ると、G1だけを走って【3・1・0・0】。一気にスターダムへ駆け上がった。前走のJBCクラシックは、逃げて後続を完封するレコードV。「休み明けで正直、七~八分の出来。3着は外してほしくないくらいの気持ちだった。ハナに立ったのも想定外で、レースを見ていて、あれっという感じだった。それであの強い勝ち方だからね」

 指揮官も驚いた完勝劇は地力強化の証明。坂路主体の調教を、より負荷の掛かるトラックコース追いに変えたことに加え、追い切り日以外の乗り込み量も増やしたことがレベルアップにつながった。「故障するリスクも背負って鍛錬してきた。負荷に耐えられる体力があったからこそ強くなれた」と、師はこの一年の躍進を振り返る。

 今年G1・3勝の実績で堂々と臨む舞台だが「フェブラリーSでは最低人気(16頭立て)だった馬。強い馬が集まるし、あくまで挑戦者の立場」と、師は気を引き締める。勝てばヴァーミリアン、ホッコータルマエが持つダートG1年間4勝の記録に並ぶ。29日の東京大賞典にも出走を予定しており、年間5勝の新記録も視野に入っている。

 勝つ秘けつを問われた村山師は、風水師のDr.コパこと小林祥晃オーナーにあやかり「縁起を担ぐこと」と報道陣を笑わせ「いい状態で田辺君にバトンを渡せる。あとは馬が全力を出し切れば」と締めくくった。師走の尾張決戦を制圧すれば、砂の覇権は不動のものとなる。

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