【みやこＳ】クリノスターオー、僚馬２馬身置き去り　幸「いい動き」

坂路でシグナルプロシード（右）と併せ馬を行うクリノスターオー

　日曜京都メーンの「第５回みやこＳ」ではシリウスＳを制したクリノスターオーが坂路で好時計をマークし、目下の充実ぶりをアピールした。

　クリノスターオーは坂路で僚馬シグナルプロシード（４歳１６００万）と併せ馬。モマレ弱さを解消するべく他厩舎の調教で混み合う中での最終追い。テンの入りから加速して４Ｆ５１秒７。僚馬を２馬身突き放した。稽古をつけた幸は好感触を口にする。

　「時計も良くいい動きだった。先週が軽め（坂路４Ｆ５７秒０）だったので今週はテンからしっかりと乗った。前に馬が１頭いてそれを目標にできたので、いい調教になったと思う」

　近３走は全て重賞舞台で２勝、２着１回と前々からの積極的な競馬で素質が開花。２走前にはＧ１馬ローマンレジェンドと頭差の接戦を演じるなど地力を強化した。前走のシリウスＳも２番手から３角で２着馬のナムラビクターに外からかぶせられたが、ひるまず鞍上のゲキに応え再加速。直線で狭い３頭の間を割って出る圧巻のパフォーマンスを見せた。高橋忠師も手応えを口にする。

　「今年の春ぐらいから気持ちの面がしっかりとして幼さが改善されてきた。前走も一度はかわされたがそこから盛り返した。能力はある馬だし、まだ伸びしろはある」

　１１年北海道オータムセールでの落札価格は１５８万円（税込み）。決して前評判は高くなかったが、陣営は心身面の充実を促し着実に課題をクリアしてきた。「今回はマークされる立場。厳しい流れになるが本番（チャンピオンズＣ）に向けていい競馬ができれば」とトレーナーは力を込める。史上最大級の下克上に向け馬名通り“スター王”の座を勝ち獲る。