【オークス】ハープ G1・19勝中牝馬14勝“松田博流”仕上げ

[ 2014年5月22日 05:30 ]

 松田博師はこれまでJRA・G1を19勝、そのうち14勝を牝馬で挙げている。コスモドリームで制した88年オークスをはじめ、ハープスターの祖母ベガは93年に桜花賞&オークスで2冠制覇を達成、桜花賞&オークスだけでなく古馬になってからも天皇賞・秋やジャパンCなど6つのG1をモノにしたブエナビスタも歴史に残る名牝だった。

 牡馬と比べると牝馬は繊細な面があって仕上げが難しいとされる。ただ、牝馬だからといって甘やかすことはない。「うちの厩舎は牡馬も牝馬もなく、みんな鍛えるからな」。松田博師は常々そう口にする。

 もちろん、何でもかんでもハードに攻めるのではない。一グループの調教が終わるごとにトレーナーは歩いて厩舎に戻り、間近で上がり運動をチェック。そしてまたスタンドに戻って次の調教を見守る。追い切った翌日は運動だけにとどめるのではなく、実際に馬場入りして状態を確かめる。その場面、その場面で状態に合わせて最善の調教を選ぶ。厩舎が築き上げた実績は、日々の丁寧な作業の積み重ねが土台になっているのだ。

 自身が手掛けたベガの孫でつかんだ桜花賞のタイトル。レース後、松田博師は「ベガの血を引いている馬だから。やっぱり感動した」と感無量の面持ち。祖母に続く春2冠制覇、その先に続くさらなる高みへ。牝馬クラシック7勝(桜花賞4勝、オークス3勝)と輝かしい実績を誇る名門厩舎で、偉大な先輩がたどった名牝への道をハープスターも歩んでいく。

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2014年5月22日のニュース