【とこなめ・GC決定戦】不惑の“怪物クン”太田が連覇達成!

[ 2013年7月1日 06:00 ]

とこなめ「グラチャン」優勝戦を逃げ切り連覇の太田はガッツポーズ

 SG「第23回グランドチャンピオン決定戦」は30日、とこなめボート第12Rで優勝戦が争われた。インからトップSを決めた太田和美(40=奈良)が逃げ切り、通算6回目のSG制覇を達成。グラチャンは昨年の芦屋大会に続く連覇で、同タイトル連覇は湯川浩司(07、08年)以来2人目。優勝賞金2500万円を上乗せしたことにより、今年の獲得賞金額は5616万円までアップ。賞金ランキング3位に浮上し、賞金王決定戦の出場権をグッと手元に手繰り寄せた。

 予選トップ通過から準優1号艇で逃げ切り、優勝戦1号艇でも危なげなく逃げ切ってグラチャン連覇!涼しい顔で“王道V”を飾ったように見える太田だが「きのう(準優)あたりから精神的にきつかったです」と大舞台の経験豊富な男でも大きなプレッシャーがあった。

 本番では実に落ち着いていた。進入で田村が前付け気味に来ても「インを取られることはない」と動じなかった。「スタートでひと握り遅れたら負ける世界なので自信はなかった」と言いながらもコンマ10のトップスタート。「前検の最初の1周から感触は良かった」という19号機を、しっかり仕上げてパワー全開で逃げ切ってみせた。

 売り出した当時は“浪速の怪物クン”と呼ばれた太田も1月で40歳になった。「自分では去年と今年で何も変わってないと思うけど、どうなんですかね…」と笑い、こう続けた。

 「まあ、ガツガツしなくなって周りが見えるようになったかな…とは思います。でも40歳を過ぎてSGを勝つのは松井(繁)さん以外、なかなかいないんじゃないですか?」とちょっぴり自画自賛。さらに「このレベルのレースを走っていたい」と今後の目標を掲げた。もちろん「去年の年末(賞金王)で悔しい思いをしたのでリベンジしたい」と当面の目標もきっちり視野に入れている。

 この優勝で今年の獲得賞金は5000万円の大台を超え、賞金ランクも3位までジャンプアップ。「このペラ制度になって、いいエンジンを引いたりとかツキがありますね。ただスタートは行ってますよ」ときっぱり。円熟味を増した怪物クンのレースぶりに、今後も目が離せない。

 ◆太田 和美(おおた・かずみ)1973年(昭48)1月6日、長崎県生まれの40歳。91年11月デビューの69期生で大阪支部所属。同期には田中信一郎、山本浩次、三嶌誠司らがいる。G1は71優出12V。SGは22優出6V。通算61V。1メートル66、50キロ。血液型A。

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