【マーメイドS】桜の女王マルセリーナ復活!2年2カ月ぶり歓喜

[ 2013年6月10日 06:00 ]

桜の女王復活!!マルセリーナが差し切り、2年2カ月ぶり勝利(右はアロマティコ)

 阪神競馬場で9日、牝馬限定戦のマーメイドSが行われ、マルセリーナが11年桜花賞以来、2年2カ月ぶりの白星を挙げた。トップハンデ馬(56キロ)の勝利は、ハンデ戦となった06年以降、初めてとなった。

【レース結果】

 思い出の仁川で“センター”へと返り咲いた。波乱必至のハンデ重賞の結末は、11年桜花賞馬マルセリーナの復活劇だった。

 7番手で流れに乗り、4角では外の5番手へ。残り300メートル。満を持して川田がゴーサインを出した。左ステッキ連打。外からアロマティコが強襲する。鞍上はステッキを右手に持ち替え応戦。1番人気馬を振り切り、粘るアグネスワルツを捉え2年2カ月ぶりのVゴールへと飛び込んだ。

 「牝馬限定戦とはいえ、決して得意でない距離。さらに外枠。2年以上も勝っていないのにハンデ56キロ。課題は多いと思っていたが、よく我慢して、頑張ってくれた」。川田は、苦しい条件をはねのけた、その走りを称えた。そして「ジョワドヴィーヴルの分まで頑張ってほしい」と語った。

 マルセリーナと同じ松田博厩舎に所属し、キャリア2戦目で11年阪神JFを勝った“天才少女”は、先月29日、調教中に故障し、安楽死処分となった。結果的にラストランとなったヴィクトリアマイル(4着)で手綱を取っていたのが川田だった。最後のひと伸びには、僚馬だったジョワドヴィーヴルの後押しもあったのだろうか。

 松田博師も久々の勝利に頬を緩めた。「ようやく賞金を加算できた。これで楽になる」。今春、最大目標をヴィクトリアMに置いたが、賞金が足りず補欠1番手。ゲートインすらかなわなかった。これでローテーションも組みやすくなる。

 次走は未定も「牝馬同士なら2000メートルでも大丈夫」と師。レースの選択肢はグンと広がった。クラブ馬主の規定により来春での引退が決まっており、今秋がG1を狙えるラストチャンス。桜花賞後の連敗を「13」で止めたマルセリーナ。ここから先は進撃あるのみだ。

 ◆マルセリーナ 父ディープインパクト 母マルバイユ(母の父マルジュー)牝5歳 栗東・松田博厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績18戦4勝 総獲得賞金2億6408万5000円。

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