【ダービー】名馬プレーバック 1964年シンザン

[ 2013年5月26日 06:00 ]

 日本中が東京オリンピック開催に沸く昭和39年(64年)、史上2頭目、戦後初のクラシック3冠を達成したのがシンザンだ。

 京都競馬場に本拠地を置く名伯楽・武田文吾師の下で63年秋にデビューすると、破竹の6連勝で無敗のまま皐月賞を制覇。その後に出走した平場のオープン競走で、初めて黒星(2着)を喫したものの、続くダービーでは直線でいったん先頭に立ったウメノチカラを差し返して優勝した。秋には菊花賞も制して3冠達成。

 古馬となった翌65年も天皇賞・秋、有馬記念と当時のビッグタイトルを総なめにした。最多19戦連続連対記録(15勝、2着4回)を残し、有馬Vを最後に引退。種牡馬として2冠馬ミホシンザンなどを輩出した。96年死亡。35歳での大往生はサラブレッドの最長寿記録。2つの記録は今も破られていない。「鉈(なた)の切れ味」と称された末脚は、日本の競馬史に今も燦(さん)然と輝き続ける。

 【ダービーVTR・1964年シンザン】シンザンは直前のオープン競走(2着)で初黒星を喫したが、皐月賞に続き1番人気。中団追走から直線で外から伸び、一度は抜かれるが、最後は差し返して1馬身1/4差で2冠達成。2分28秒8は前年優勝メイズイ(2分28秒7)に次ぐ当時2位。

 ◆シンザン 父ヒンドスタン 母ハヤノボリ(母の父ハヤタケ)61年生まれ 京都・武田文吾厩舎所属 馬主・橋元幸吉氏 生産者・北海道浦河町松橋牧場 戦績19戦15勝 総獲得賞金6021万9700円。

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2013年5月26日のニュース