【天皇賞・春】ゴールドシップから91年の「ヒモ荒れ」再現だ

[ 2013年4月24日 06:00 ]

坂路をキャンターで上がり終え、気合十分のゴールドシップ

 ゴールドシップで断然のムードが漂う今年の天皇賞・春。類似点が多く見つかったのは、同馬の祖父(母の父)で同じ芦毛のメジロマックイーンが4歳時に出走した91年だ。結論から言えばゴールドVは揺るがず。今回は、ファンが最も気になる“馬券の相手”もあぶり出したい。

【天皇賞・春】

 メジロマックイーンは前年の菊花賞を制し、休養明け初戦の阪神大賞典を快勝しての臨戦。実績、距離適性ともに1頭抜けた存在となり、単勝1・7倍の圧倒的支持を集めた。この年は4歳馬が人気を独占。2番人気が前年のダービー2着馬メジロライアンだった点も、フェノーメノ(昨年のダービー2着)の2番人気が濃厚な今年と共通する。

 結果はメジロマックイーン圧勝。臨戦過程が酷似し、遺伝子も受け継いだゴールドシップの戴冠は当確だ。問題は相手。2番人気のメジロライアンは4着に終わり、2着は7番人気ミスターアダムス、3着には12番人気オースミシャダイと「ヒモ荒れ」になった。

 当時を振り返ると、ミスターアダムスの本田騎手(現調教師)は「どんなレースでも上位争いできるタイプ。これくらいは走れると思った」と語っている。確かに、前年暮れからステイヤーズS2着、ダイヤモンドS3着、阪神大賞典3着と、長距離戦で何度も好走していた。今年のメンバーでは、ステイヤーズS3着→万葉S1着→阪神大賞典2着のデスペラードがよく似たタイプだ。

 では、3着オースミシャダイは?こちらは「人気落ちの実力馬」の典型。前走の目黒記念で3着と善戦したものの、阪神大賞典と日経賞を連勝していた前年との比較で評価は低いままだった。今年の顔触れでは、09年ステイヤーズSと10年ダイヤモンドSの優勝馬フォゲッタブルが該当。91年の結果から導き出された結論は、阪神大賞典と全く同じ1→2→3着となった。

 ≪91年こんな年≫トウカイテイオーが無敗で皐月賞、ダービーの2冠。天皇賞・秋でメジロマックイーンが1位入線→18着降着。10月から「馬連」が導入された。プロ野球は西武が広島を破って日本一。相撲では大横綱・千代の富士が引退。TVドラマ「東京ラブストーリー」が大ヒット。

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2013年4月24日のニュース