【天皇賞・春】アドマイヤラクティ ディープ撃破の父ハーツ魂継承

[ 2013年4月24日 06:00 ]

コースでの調整を終え引き揚げるアドマイヤラクティ

 スタミナ自慢が長距離決戦を盛り上げる。「第147回天皇賞・春」(28日、京都)はゴールドシップ1強ムードだが、前走・ダイヤモンドS快勝でステイヤー資質を証明したアドマイヤラクティに注目。抜群の心肺能力と長丁場向きのセンスを秘め、初のG1舞台でも気後れは一切ない。

【天皇賞・春】

 期待馬が軌道に乗った。5歳春を迎え、アドマイヤラクティのステイヤー資質が開花しようとしている。待ちに待った初のG1舞台。梅田智師が熱く意気込みを伝えた。「ようやくG1に出られる。新馬の頃から長距離が合うと思っていた。心肺機能が高いし、操縦性の高さは長丁場で大きな武器になる」

 3歳時はG1に縁がなく、菊花賞は7分の4の出走抽選で無念の除外。「血統的に3000メートルは合うと思って、楽しみにしていたんだが…」と振り返る指揮官。昨年、1000万、準オープンでキャリアを積み、秋の古都Sで条件クラスを卒業した。

 年明け、梅田智師は一つの誓いを立てた。この馬をショウナンマイティと並ぶ2枚看板に育て、共にG1へと送り出す。ラクティはオープン昇級後の3戦全て3着と、賞金上積みに失敗したが、前走・ダイヤモンドSで、うっぷんを晴らした。中団追走から直線、力強く伸びて初タイトル奪取。「勝ちみに遅いタイプだったが、ようやく勝てた。1つ勝てば、それをきっかけに波に乗っていく馬もいるからね」。待望の賞金上積み。師は、G1出走だけでなくVまで突き抜けそうな感触を得ている。ちなみにショウナンマイティも安田記念に出走予定。年初の誓いは、ほぼ果たせる見通しだ。

 中間はリフレッシュ放牧を挟み、先月末に帰厩。入念に追い切りをこなして今週末にピッタリ照準を合わせてきた。「万全の状態で送り出せる。あとは岩田騎手に任せるだけ。何かやってくれそうな気がする。ひと泡吹かせたい」

 父ハーツクライは05年有馬記念で単勝1・3倍のディープインパクトを2着に沈めてみせた。ゴールドシップに人気集中の今回、父の遺伝子が騒いでも不思議はない。

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