【阪急杯】無敵ロードカナロア世界の脚!距離延長、58キロ関係なし

[ 2013年2月25日 06:00 ]

阪急杯はロードカナロア(中)が差し切って断然人気に応える

 これが世界を制した脚だ。高松宮記念の前哨戦「阪急杯」が24日、阪神競馬場で行われ、単勝1・6倍、圧倒的1番人気に支持されたロードカナロアが、好位から楽々と抜け出してV。1400メートルへの距離延長、初の58キロも関係なく、昨年の香港スプリント完勝の底力を見せつけた。これで無敵の3連勝。1強状態を築き、堂々と高松宮記念へ向かう。

【レース結果】

 やはり1強だった。G1・2勝馬ロードカナロアが貫禄の走りで今季初戦をクリアした。香港遠征後の休み明け。3歳1月以来の1400メートル。初めて背負う58キロ。全て関係なかった。

 単勝オッズは1・6倍。「負けるわけにいかない」。岩田は必勝を期して、その背にまたがった。絶好のタイミングでゲートを飛び出す。行きたい馬を行かせ、先行勢を視界に入れつつ5番手。折り合いも完璧だ。4角手前で前4頭と、だいぶ離れたが全く焦らない。外に進路を取りながらスペースを確保すると、あっという間にトップスピードに入った。残り200メートルでもう先頭。着差(3/4馬身)以上の完勝劇だった。

 岩田がレースを振り返った。「理想的な展開。どこからでもレースができる。完成しつつあるね。最後まで頑張ってくれたし、馬が自信を持っている」

 デビュー前から期待された逸材は昨秋のスプリンターズSでG1初制覇。続く香港スプリントで国際舞台の壁を打ち破った。世界の強豪と渡り合える絶対的なスピードはもちろんだが、特筆すべきはスピードをコントロールできる操縦性。これは日々の稽古のたまものだ。

 調教担当の安田翔助手がねぎらいの言葉をかけた。「香港では1200メートル仕様の仕上げ。今回は1400メートルなので、いったん気持ちをオフにして仕上げた。上手に走ってくれたし、高い学習能力を確認できた」

 次走は昨年3着に敗れた高松宮記念(3月24日、中京)。「こういう競馬ができたし、中京でもしまいを生かせそう」と同助手。昨年、厩舎の先輩カレンチャンが制した一戦。最強スプリンターの座を引き継いだカナロアを止める馬は、どうやら見当たらない。

 ◆ロードカナロア 父キングカメハメハ 母レディブラッサム(母の父ストームキャット)牡5歳 栗東・安田厩舎所属 馬主・ロードホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町ケイアイファーム 戦績14戦9勝(うち海外1戦1勝) 総獲得賞金4億3199万6900円(海外含む)。

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