「風来坊」飯田師 川崎に根張り開業23戦目で初勝利

[ 2013年2月1日 06:00 ]

飯田幸雄師

 【地方競馬です!!】1月28日、川崎競馬10Rで飯田幸雄師(41=川崎)が、昨年10月16日の初出走から23戦目で初勝利を挙げた。10馬房、スタッフは2人(今月中に1人増える予定)。始まったばかりの厩舎を抱え、「勝利の瞬間はフッと気が抜けちゃった。おめでとうと、たくさん声をかけられて、ようやく実感が湧いた」と、ホッとした表情を浮かべた。

 88年有馬記念。笠松出身の怪物オグリキャップが天皇賞馬タマモクロスをねじ伏せてG1初制覇。一時代を築いた名馬の熱気にあてられ、この世界に飛び込んだ。自らを「風来坊」という師。実は高校時代はツアーコンダクターを目指した。そんなフットワークの軽さを生かし、牧場、ホッカイドウ競馬から川崎へ。さまざまな厩舎で学びながら厩務員、調教師補佐を経て、目標だった調教師になった。

 思い出の馬は厩務員時代に手掛け、00年に重賞のエメラルドCを勝ったスターシービー。馬体はたくましく、男勝りな牝馬だった。開業初勝利をプレゼントしてくれたダンスピースはシービーと同じ牧場の生産。不思議な縁を感じ、また、調教師としてシービーのような馬を育てたいと意気込む。「人も馬も幸せになれる厩舎、一致団結して馬づくりができる環境をつくりたい」。川崎に根を張った“風来坊”が目標に向かって突き進む。 (秋田 麻由子)

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2013年2月1日のニュース