【有馬記念】新時代の主役ゴールドシップ3冠へ!

[ 2012年12月17日 06:00 ]

日曜早朝の馬場での調整を終え、照明を浴びながら厩舎周りを運動するゴールドシップ

 さあ有馬ウイーク突入だ!!グランプリ「第57回有馬記念」(23日、中山)の出走馬が16日、美浦、栗東トレセンで一斉に日曜追い切りを行った。ファン投票1位のオルフェーヴルは回避したが、古馬との初対決で新時代の主役の座を狙うのが皐月賞&菊花賞を制した2冠馬ゴールドシップ。16日朝は栗東CWコースの併せ馬で力強いフットワークを披露。“12月総選挙データ”の力強い後押しももらって戴冠へ一気に突き進む。

【有馬記念】

 ゴールドシップが調教コースに姿を現したのは午前4時過ぎ。闇に包まれ、寒風が吹き抜けるなかでも堂々とした立ち居振る舞い。ただ、普段の追い切りと違ったのは慣れ親しんだ坂路ではなくCWコースだったこと。ブレイクラッシュ(2歳500万)を追走して直線外から並びかけると、そのまま馬体を併せながら併入。上がり重点に5F70秒0~1F13秒0を刻んだ。またがった北村助手の感触がいい。

 「落ち着いていてよかったです。コーナーで手前を替えるたびに脚がたまって伸びるようなフォーム。一完歩一完歩の踏み込みが力強いですね」

 前走の菊花賞から2カ月弱。先月21日に放牧先のNFしがらき(滋賀県)から帰厩後は坂路調教に加え、距離の長いトラックのCWコースで乗り込むことで心肺機能を高めている。「この2週間で4回入れてます」とし「息をつくることが目的ですね。間隔が空いているので、距離も乗っておきたい」と説明した。そのCWコースで時計を出すのは休み明けだった神戸新聞杯前の9月15日以来。じっくり調整してきたことで「幅が出てきて中身が詰まってきた。しっかりしてきましたね」とさらなる進化を感じ取っている。

 この秋は神戸新聞杯→菊花賞で2戦2勝。皐月賞を制した春よりも一層の凄みを増した。菊花賞では圧巻のパフォーマンス。最後方追走で、2周目の向正面から一気にまくって直線先頭に立つと、そのまま危なげなく押し切った。断然人気に応えての2冠目は底知れぬ可能性と、強豪古馬とも互角以上に戦える手応えを陣営にもたらした。

 「どこまでやれるかは、やってみないと分からないですけどね。でも、きっちり仕上げてレースへ行けると思うので楽しみですよ」

 北村助手の口ぶりが一層力強くなった。昨年のオルフェーヴルに続く3歳馬によるグランプリ制覇へ。日本漢字能力検定協会が発表した2012年の世相を表す「今年の漢字」は「金」。その名の通りゴールドシップが金字塔を打ち立てて12年を締めくくる。

 ≪12月総選挙=3歳強い≫有馬ウイークが始まった16日、衆議院議員総選挙の開票が行われた。過去に同選挙が12月に行われた年は4回あったが、有馬記念の前だった3回は72年イシノヒカル(1番人気)、76年トウショウボーイ(1番人気)、83年リードホーユー(3番人気)と、全て3歳馬がV。今年の有馬は3歳ゴールドシップで当確!?

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