【セントライト記念】8カ月ぶり復帰ディール、底力に期待!

[ 2012年9月12日 06:00 ]

ベストディールがセントライト記念で復帰する

 17日の月曜中山で行われる菊花賞TR「第66回セントライト記念」。1月の京成杯を制して以来となるベストディールが戦線復帰する。8カ月ぶりの実戦で陣営のトーンは控えめだが、春はクラシック候補として注目された逸材の底力に期待だ。

 忘れかけていたディープインパクト産駒の逸材が、重賞戦線に戻ってくる。1月の京成杯V以来、約8カ月ぶりの実戦となるベストディール。京成杯を制した時点で4戦3勝。間違いなく春のクラシックで主役級の1頭となるはずだった。

 だが、順風満帆とは行かなかった。次に出走予定だった弥生賞を「体のバランスが崩れた」(国枝師)として、最終追い切り後に回避。厩舎で調整され回復に努めたが、背腰の疲れ、それに伴う球節やトモ(後肢)の違和感もあり、満足行く状態に戻っていないと判断。皐月賞、ダービーも回避し、春シーズンを全休して放牧に出された。

 8月10日に放牧先の宮城・山元トレセンから美浦に帰厩。坂路とプールを併用して入念に乗り込まれ、5日の1週前追いではWコースの併せ馬で6F80秒5。馬なりで軽快に併入した。「久々だし、さすがに馬体も立派に映る」。控えめに現況を語る国枝師だが、一方で「とりあえず、どこかゆがんでいるという感じはない」と春の不安材料は解消している。

 長期休養明けでいきなりのG2。条件が厳しいことは誰よりも知る指揮官は慎重に言葉を選ぶ。「春に出られなかった分も、という気持ちは当然だが、弱さがあるのも事実。安直には考えられない。動きのシャープさも、まだ甘いような気がする…」

 唯一の敗戦は札幌2歳S4着。1着グランデッツァはスプリングSを制し、2着ゴールドシップは皐月賞馬に。3着マイネルロブストには京成杯で雪辱している。同世代との勝負づけも、まだ済んでいない。「暑さと久々を考慮しながらの調整。その範囲内だが体調は整っている。パドックでシャキッとしていれば」と結んだ国枝師。期待と不安の交じる中で、復活への一歩を踏み出す。

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2012年9月12日のニュース