【総理大臣杯】“大器”篠崎、初出場で連勝スタート

[ 2012年3月16日 06:00 ]

相性抜群の篠崎

 篠崎が連勝で飛び出せば、今垣も白星2個を積み重ねて早くも進撃態勢を確立した。篠崎は器用に、今垣が豪快に、それぞれ持ち味を発揮しての快スタートだ。初日は水面悪化のため11Rから安定板装着。注目の12Rドリーム戦は、昨年賞金王争いで2位に敗れた瓜生が、頂点に立った池田を下してスタートダッシュに成功した。

 今が旬の若手、篠崎が連勝の好発進を決めた。6Rを瞬時に差し切り、10Rはイン押し切りと内枠2走を克服。10Rでは今村、赤岩がFに散ったが、両者の早いSに惑わされることなく、自身のS勘を信じ冷静さを保つ“自制心”も見せた。「誰が来てもターンマークだけは(先に)回ろう」のセリフは前、後半とも共通したもの。相手選手よりも真っ先に水面に現れる“標的”1Mに照準を絞る勝負哲学に並の選手とは違うセンスの良さが漂う。09年に初参戦したSGは14節経験し4回ベスト6に歩を進めている。昨年8月、当地のSG東日本復興支援競走では優出4着と大健闘。いますぐにでも優勝に手が届きそうな未完の大器はタイトル奪取に向け確かな航跡を描いている。

 負けじと今垣も連勝の好滑り出し。篠崎の堅実な走りとは趣を異にしセンターからの強攻策が奏功。7Rでは吉田拡にまくられながらも、後まくり敢行でSG8V男の意地を見せた。今年すでに記念レース2Vとリズム上々なら、枠により使い分けているペラがよく反応し、エンジン出しも順調だ。ほかに2戦2連対とまとめたのが湯川、中島、田口の3人。湯川は破壊力はないが得意水面とあり調整のツボはつかんでいる。中島がターン回りに特徴を引き出せば、レディース田口は「機歴を考えれば上出来」と前検より明らかに上昇気配。ドリーム戦1、2着の瓜生、池田は安定板使用のレースのため正味の足はつかみ切れていない。

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2012年3月16日のニュース