【フェブラリーS】トラン連覇ならず 1年10ヶ月ぶりの着外…

[ 2012年2月20日 06:00 ]

7着に敗れ引き揚げてくるトランセンド(左)と2着のシルクフォーチュン

 昨年の南部杯、ジャパンCダートで見せた驚異の踏ん張りはなかった。中央ダートG15勝目を期待され、単勝1・5倍の圧倒的1番人気に支持された昨年の覇者トランセンドは7着に沈んだ。掲示板を外したのは、10年4月のアンタレスS8着以来、1年10カ月ぶり。

 スタート直後から藤田が懸命に手綱をしごくが、もどかしいほど前に進まない。芝とダートの切れ目では9番手。押し続けて3コーナーでようやく4番手へと上がったが、既にガソリンは尽きていた。残り400メートルで藤田のムチが入るが反応なし。200メートルで完全に馬群へとのまれた。

 「全然行けない、進まない」。藤田は無念そうに敗因を語った。「当然行く(逃げる)つもりだったが行き脚がなさ過ぎる。ズブくなっているしマイルもこの馬には短いが、それにしてもこれでは…。一工夫が必要かもしれない」

 安田師も「想像以上に行けなかった。行けないことが敗因とは思わないし、行けないなりの競馬ができると思ったが…、ちょっと分からない。これが競馬なのかもしれない」と思わぬ大敗に首をひねった。レース直後、前田幸治オーナーとドバイワールドCへの再挑戦に変更はないことを確認。この屈辱は世界の頂点に立って晴らすしかない。

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