システム障害で川崎中止…大井開催に影響も

[ 2011年7月9日 06:00 ]

競馬場内ドリームビジョンに映された中止の案内

 8日に予定されていた公営南関東・川崎競馬最終日は、馬券投票、払い戻しシステムの障害のため、全11レースが開催中止となった。代替開催は行わない。同競馬場では原因を調査中だが、同システムは南関東4場が利用しており、復旧が遅れれば10日開幕の大井競馬にも影響しそうだ。システムの故障により競馬開催が中止となったのは07年7月の名古屋競馬以来。

 川崎競馬を主催する神奈川県川崎競馬組合によると、システム障害が発生したのは8日午後0時50分頃。南関東4場(大井、川崎、船橋、浦和)が共通で使用している南関東4競馬場共同センター(大井競馬場内に設置)の発売額を集計するシステムがダウン。馬券の発売やオッズ表示などができなくなった。復旧のメドが立たないため、午後2時25分に全レースの開催中止を決定。システム故障の原因を調べているが、どの部分に障害が発生したのかは8日夜の段階で分かっていない。同競馬場は徹夜で復旧作業を進めるとしているが、9日中に復旧できない場合は、10日から予定されている大井競馬への影響も避けられない。

 8日の川崎競馬場は午後2時30分開門予定で、入場門には約200人のファンが列をつくっていたが、入場前に中止が告知され、大きな混乱はなかった。また、JR川崎駅など周辺の交通機関でも貼り紙やアナウンスで開催中止が告知されたため、中止を知らずに来場するファンも、ほとんどいなかった。前売りの場外発売やインターネット投票などで約2500万円分の馬券が発売済みだったが、全額払い戻しとなる。

 前日の7日には約7億4000万円の売り上げがあった川崎競馬。代替開催は行われず、ファンはもちろん、主催者にとっても頭の痛い中止となった。

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2011年7月9日のニュース