【日本ダービー】膨らむ期待…競馬一家に新たな1ページ

[ 2011年5月28日 08:28 ]

フェイトフルウォーと本田充調教助手

思い出の優駿第3回 フェイトフルウォー・本田充調教助手

 伊藤伸厩舎の本田充助手(32)は競馬サークルの中で育った。父・幸則さんは現在、小野次厩舎の厩務員で、以前に所属していた高松厩舎ではキョウエイプロミスを担当、83年天皇賞・秋を制した。兄・達さんは小島茂厩舎で助手を務め、プロヴィナージュなどを手掛けている。今回、弟がフェイトフルウォーで初のダービーに挑む。

 「父の背中を見てきたし、物心ついた時にはこの世界で働こうと決めていた。だからファンという立場で競馬を見たことがない」

 G1レースを現場で見たのは意外にも前走の皐月賞(12着)が初めてだった。「週末に競馬場にいることはほとんどない。京成杯を勝った時も家で見ていましたしね。前走は僕が競馬場にいて、周囲の人が驚いていたくらい」

 ダービーに対しての思い入れは今はないという。「考えたこともなかった。まさか自分が関わることになるとは…。何十年やっていても、こんな機会は巡ってこない。父も40年以上この世界にいるがダービーには関わっていない。本当に夢のようですね」

 初めて乗った時に感じた手応え。「背中の感じが今までの馬と全然違った。今は前走時には見られなかったこの馬らしいうるささが出てきた。本気で走ってくれれば、もっとやれるはず。ここで結果を出して、今回が“思い出のダービー”になるようにしたい」と気合を入れる。競馬一家で初のダービー挑戦。期待を胸に大一番に臨む。

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2011年5月28日のニュース