【NHKマイルC】ロビンフット師弟愛は果たして…

[ 2011年5月5日 05:47 ]

<NHKマイルC>オペラオーカン(右)と併せて坂路で追い切るロビンフット

 【G1ドキュメント・4日】午前9時すぎ、坂路を駆け上がるロビンフットを特別な思いで小田は見つめていた。5馬身前を行くオペラオーカン(4歳500万)との差を徐々に詰め、図ったように首差先着。4F51秒2~1F12秒4。その脚さばきの力強いこと。騎乗した吉田隼も「馬もレースが近いのを分かっているようで、気合が乗ってましたね」と確かな手応えを伝えた。

 「1週前はコース、レース週は坂路がこの馬のパターン。無事ここまで来られて本当に良かった」。堀井師の笑顔に小田も自然とうなずく。約1年前、6月3日の強烈な記憶はいまだに鮮明。同じ坂路で4F53秒6~1F11秒5。古馬顔負けの1Fの猛時計を忘れるはずがない。「(小田)哲ちゃん、これはひょっとするかもしれないよ」。指揮官の言葉通り、函館2戦目で未勝利戦を勝ち、ラベンダー賞をレコードV、いちょうS優勝とトントン拍子で出世。一時出遅れ癖で成績を落としていたが、阪神遠征のファルコンS4着、ニュージーランドT5着で息を吹き返した。ダイヤの原石が日増しに輝きを増す姿ほど、うれしいものはない。

 「どの馬にもチャンスあるメンバーだし、体の方もむしろ増えているぐらいで絶好調。あとは3戦手綱を取っている隼人に任せるだけ。彼だって、もうG1を獲っていいぐらいに成長した」。今はフリーで活躍する吉田隼も、見習い時代は堀井厩舎に在籍した師弟同士。「うちの馬で勝ってくれれば涙ものですよね」。師弟愛は果たして結実するか。

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2011年5月5日のニュース