【共同通信社杯】関東勢結束!武田、G2連覇!
G2「第26回共同通信社杯競輪」の決勝が10日、佐賀県・武雄競輪場で行われ、平原康多の逃げに乗った武田豊樹(37=茨城・88期)が追い込んで優勝。賞金1890万円(副賞含む)を獲得した。武田の共同通信社杯優勝は初、G2優勝は2月・東王座戦以来で5回目。2着は武田追走の長塚智広で2車単(9)―(2)590円(2番人気)の決着だった。
関東勢の強い結束力を味方に、武田が東王座戦に続くG2連勝を飾った。「平原君に全て任せていたので番手戦に集中していた」と武田。芦沢がイン斬りして平原―武田―長塚―芦沢で主導権を握る。
「平原君がうまく仕掛けてくれたし、関東の作戦は完璧だったと思う」。ライバルを後方に置き、最終ホームでは関東勢が圧倒的優位に立った。5番手から浅井がまくるが、平原の番手から落ち着いて踏み込んだ武田が真っ先にゴール線を駆け抜けた。
レース後は「ラインの結束力のおかげ」と何度も繰り返した武田だが、勝因の1つに「準決勝を柔軟に対応できたこと(平原の番手で外並走)」を挙げた。決勝が準決勝と似たようなメンバー構成だっただけに、レース展開のイメージができていた。さらには「今大会は決勝に(東日本大震災の影響が大きい)北日本勢が1人もいなかった。西日本勢には負けたくなかったし、関東から優勝者を出したい」という強い気持ちもあった。取手競輪場が練習に使えない状態でも「自分にできることは自分の仕事を一生懸命やること。トレーニングだけはしっかり続けていた」
開催すら危ぶまれていた大会に優勝した武田は「こういう状況の中で開催されたことに対して関係者、ファンの方々に感謝したい。これからも一生懸命に練習してファンにいいレースを見せていきたい」と熱い気持ちで締めくくった。
<松岡3着「申し訳なかった…」>関東の結束を崩せなかった。前受けの松岡は芦沢のイン斬りで最終ホームは最悪の7番手。「前は取りたくなかったけどスタートで誰も出なかった。(関東勢の)イン斬りは考えていなかった」。直線で一気に伸びてきたが3着が精いっぱい。「最後まで諦めず踏んだ。自分がつくった展開だし付いてくれた後ろの2人に申し訳なかった」と反省しきりだった。
▼長塚智広(2着)ラインのおかげ。2人の後ろを走れてうれしかった。
▼浅井康太(4着)力不足。それだけ。
▼芦沢大輔(5着)任された仕事(イン斬り)はできたけど結果は悔しい。
▼合志正臣(6着)イン斬りに気付くのが遅かった。
▼岩本俊介(7着)浅井さんの行った上を行こうと思ったけど行けなかった。
▼平原康多(8着)誘導員が残っていて、いい展開になった。残れないのは自分の力不足。
▼井上昌己(9着)イン斬りは仕方ないにしても誘導員を使わせたらいかん。
◆決勝VTR 松岡が正攻法。合志-井上が続き中団に平原-武田-長塚-芦沢、後方に浅井-岩本。途中、長塚と芦沢の前後が入れ替わる。赤板で芦沢がイン斬り。ホームから踏み上げた平原に武田-長塚-芦沢-浅井-岩本-松岡-合志-井上の順。浅井が2角過ぎにまくるが不発。番手回りの武田が抜け出し快勝。長塚が2着。後方から中を割った松岡が3着に食い込んだ。
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