ペルーサ、プロヴィナージュ…続々とローテ変更

[ 2011年3月16日 06:00 ]

中山3月開催中止

 美浦では調教開始の午前7時前に中止の紙が貼り出された。尾形充弘・日本調教師会会長は「今回の震災は第2次大戦以後、国難とも言える事態。中止はやむを得ない。再開した時はまたみんなで頑張ってベストを尽くしたい」と唇をかみしめた。JRAは1億円の義援金を送ることを決めたが、同会長は馬主会と交渉を続け、さらなる義援金を送りたい旨を明かした。

 26日、中山で行われる予定だった日経賞で復帰を目指していたペルーサ(牡4=藤沢和)は日程が未定となったため、大阪杯(4月3日、阪神)に向かう方針。「こんな時だから使うレースがどうとか言っていられない」と藤沢和師。中山牝馬Sの有力候補だったプロヴィナージュ(6=小島茂)も次週以降に切り替えた。

 美浦の調教は坂路を含め全てのコースが使用可能、震災前と同じ状態に回復。一方で懸念されるのが電力と原発の問題。当初、午前6時20分から10時まで実施予定だった「計画停電」が見送られたが、停電になった場合、坂路モニターや放馬警報装置など作動しないなど支障も出てくる。沈静化しない福島原発も隣県の出来事だけに影を落とす。ある調教師は「今一番の懸念は原発。美浦に避難勧告が出るようなら中山や東京に移らないといけない」と沈痛な面持ちだった。

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2011年3月16日のニュース