【共同通信杯】ベルシャザール「皐月賞獲れる」

[ 2011年2月9日 06:00 ]

実績上位のベルシャザール

 重賞初Vで弾みをつけ皐月賞獲りだ!クラシックを狙う素質馬がそろった東京メーン・共同通信杯にベルシャザールが挑む。父キングカメハメハ譲りの雄大な馬格は530キロ以上。それでいてスッと好位につける抜群のレースセンスの持ち主でスケールは相当に大きい。

【共同通信杯】

 ベルシャザールが制した暮れのホープフルSはレベルが高かった。3着馬のフェイトフルウォーが後に京成杯を勝っており、その3馬身前にいたこの馬の力量は既に重賞級と言っていい。

 「同じ週のラジオNIKKEI杯2歳Sに使うことも考えたが、皐月賞を意識している馬なので中山に向かった」。ダービー2勝の名トレーナー・松田国師は遠大なプランを描いている。トレセンに入厩する前から「大きな体で抜群の存在感がありながら、スラッとした形で軽いフォーム」と絶賛した素材。中山から東京と遠征続きのローテーションも「この先を考えれば、自然なこと」とサラッと流した。視線の先にはクラシックがある。

 その自信もうなずける。530キロ超の大型馬にしてレースセンスは抜群。緩い流れの京都1800メートルでも、よどみなく流れた中山2000メートルでも好位で折り合った。「トレーニングのおかげ。追い切りでも馬の後ろにスッとつけて、最後2Fは凄い時計を刻む。そうした反復練習をずっと積んできたから」と調教の成果を強調した。練習したことをすぐに実戦で出せるのも素質と能力の証明。「東京1800メートルでも同じようなレースができるはず」と舞台設定も不問だ。

 火曜朝の調教は、いつものように坂路→Eコースでダク→坂路という“インターバル・トレーニング”。能力のある大型馬は脚元の不安がついてまわるが、普段からそのあたりを気遣いつつ、じっくりと心身の成長を促している。

 「馬が大きくて完成途上なので壊さないように、心肺機能の強化も図っている。心拍数などを考えつつ、2本ともラスト1Fを15秒前後(15秒5、14秒8)で」。予定通りの調教をこなしたベルシャザールに、師は目を細めた。「この馬なら、皐月賞を獲れると考えています」という高い目標を披露したのも、それだけ器が大きいからだ。

続きを表示

2011年2月9日のニュース