【東京新聞杯】スマイル復活!皇成G1獲り宣言

[ 2011年2月7日 06:00 ]

<東京新聞杯>レースを制したスマイルジャック(右)と、2着のキングストリート

 スマイル復活――。「第61回東京新聞杯」が6日、東京競馬場で行われ三浦皇成騎手(21)&スマイルジャックのコンビが鼻差の大激戦を制した。同馬は昨年3月の六甲S以来の勝利で、このコンビでは3勝目となった。

【レース結果】

 「いやー、きつかった」。引き揚げてきた三浦が、相棒スマイルジャックの馬上でこん身のガッツポーズを見せた。ラスト100メートルで先頭に立つと、外から迫るキングストリートを視認して右ムチを連打。怒とうの追い比べをわずか鼻差しのいだ。初めてコンビを組んだ09年関屋記念V以来、この馬にとって1年半ぶりの重賞タイトル。鞍上は感極まった表情で喜びを爆発させた。

 「最後は踏ん張ってくれと思った。中間の雰囲気も良かったので、自信を持って乗れました。道中はこの馬のリズムで走らせて、ハミを取ってから追い出そうと思っていた。最後ははじけてくれました」

 レースはシルポート、ファイアーフロートの2頭が飛ばす展開。離れた好位集団で折り合いに専念した。「ゲートをうまく決めてくれて、楽にいい位置を取れたのが良かった。いい感じで直線を迎えられた」と振り返った。

 前走・マイルCS(6着)はレース前日の東京で落馬するアクシデントに見舞われ、大舞台でコンビを組むことができなかった。「前走は川田さんにいい競馬をしてもらったので、それを無駄にしないように乗ろうと思った」とこん身の騎乗を見せた。

 最高のパートナーと悲願のG1獲りを宣言。「今まで乗ってきた馬の中で、断トツで乗り難しい。昨年はこの馬の形を見つけられていなかったが、きょうのように気分、ペースがかみ合えば、はじけてくれる」と相棒の癖を完全に知り尽くした。さらに「初めてのG1制覇はこの馬でと思っているんだ。いいスタートを切れたし、このままてっぺん目指して頑張っていきたい」と意気込みを語った。

 今後は厩舎で調整しながら、春の最大目標・安田記念(6月5日、東京)を目指す。お互いを知り尽くした三浦&スマイルジャックのコンビが、人馬共に悲願のG1タイトルをつかみ取る。

 ≪“東京に強い血”を証明≫スマイルジャックの父タニノギムレット産駒は東京コースと相性が抜群。重賞Vは昨年の中山牝馬S(ニシノブルームーン)以来で16勝目だが、競馬場別では東京が最多10勝。父のギムレット自身も東京で行われた02年ダービー優勝。代表産駒ウオッカは07年ダービー、08年安田記念、天皇賞・秋、09年ヴィクトリアマイル、安田記念、ジャパンCと東京でG1・6勝の荒稼ぎ。同じ東京マイルの安田記念で悲願G1を目指すスマイルジャックにとっても“東京に強い血”を証明した貴重な勝利だ。

 ◆スマイルジャック 父タニノギムレット 母シーセモア(母の父サンデーサイレンス)牡6歳 美浦・小桧山厩舎所属 馬主・斎藤四方司氏 生産者・北海道むかわ町上水牧場 戦績28戦5勝 獲得賞金3億4427万3000円。

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