【フェアリーS】ダンスファンタジア楽々レコードV!

[ 2011年1月11日 06:00 ]

<フェアリーS>1分33秒7のレースレコードで快勝したダンスファンタジア(4)

 桜花賞を見据える良血馬が集結した「第27回フェアリーS」は、ダンスファンタジアが1番人気に応え、1分33秒7のレースレコードで快勝した。母は04年桜花賞を制したダンスインザムード。史上初の桜花賞母子制覇へ前進した。また、良血対決として注目されたアドマイヤグルーヴの子アドマイヤセプターは3着に敗れた。

 母が制した桜の舞台に立つために、ダンスファンタジアが中山の急坂を力強く駆け上がった。先行勢が飛ばして、前半800メートル通過が45秒1の超ハイペース。初めて経験する激流でも、道中は全く戸惑う仕草を見せず中団でピタリと折り合う。最終コーナーで外に持ち出すと、直線はクラストゥスの右ステッキに応え、瞬時に後続を突き放す。最後は手綱を抑える余裕で2馬身半差の圧勝だ。

 デビュー2連勝で挑んだ前走・阪神JFは2番人気の支持を集めたが9着に惨敗。パドックからイレ込み、レースでは折り合いを欠いてレースにならなかった。あれから1カ月。3歳となった少女は急成長した姿をファンに披露した。母ダンスインザムードも管理していた藤沢和師が手応えを語る。

 「お母さんもチャカチャカする時季があったからね。この中間の調教はきちっとできていたし、テンションも上がっていなかった。きょうはパドックでも落ち着いていたし、返し馬も歩いてスムーズにできた」

 これが日本での重賞初Vとなったクラストゥスもその乗り味を絶賛する。「これまでのレースを見て、繊細な馬だと思っていたが、凄くリラックスして走っていた。これならいけると思ったよ。直線の加速力も抜群。楽勝だったね」と満面の笑みだ。

 今後はクイーンC(2月12日、東京)から桜花賞(4月10日、阪神)を目指す。「スピードがあるタイプで距離はそんなに長くない方が良さそうだね。1600~1800メートル戦なら牡馬相手でも使って行きたい。厩舎で調整して、1、2戦させて本番へ」と師は見通しを明かす。母は3戦目のフラワーCで重賞初V。娘はそれより2カ月も早く重賞を勝った。この先、どれだけ成長した姿を見せてくれるのか、期待は大いに膨らむ。

 ◆ダンスファンタジア 父ファルブラヴ 母ダンスインザムード(母の父サンデーサイレンス)牝3歳 美浦・藤沢和雄厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績4戦3勝 総獲得賞金5491万円。

 ≪母はデビュー4連勝で桜の女王に≫ダンスファンタジアの母ダンスインザムードは2歳の12月デビューで新馬、若竹賞、フラワーCと無傷の3連勝。桜花賞で4連勝を飾った。その後、オークスでは単勝1・4番の圧倒的1番人気に推されたが4着。米遠征のアメリカンオークスも2着に終わった。秋華賞4着後、古馬の牡馬に挑戦。天皇賞・秋、マイルCSで2着に健闘した。
 

続きを表示

この記事のフォト

2011年1月11日のニュース