基本はアイルランド仕込み 藤田師「グローバルな活躍を」

[ 2010年9月3日 06:00 ]

大井競馬の藤田調教師

 【地方競馬です!!】大井の藤田輝信師(34)が前開催(8月15日)で初勝利を挙げた。初出走から1カ月半、12戦目と決して遅くないが、本人は「上位人気馬が何頭もいたし“このまま勝てないのでは”と思ったこともありました」と、待ちわびた1勝に安ど感を漂わせた。東京出身。競馬好きの兄の影響で中学時代から興味はあった。職業として意識したのは日大獣医学部在学中。牧場実習をきっかけに競馬への情熱が燃え上がる。最初に選択したのはアイルランドでの厩舎研修。「向こうのやり方が自分の基本になると思った」。J・マルハーン厩舎で学んだ。その後、浦河で育成調教に携わり、大井・栗田泰厩舎で調教厩務員、調教師補佐を経てスタートラインに立った。

 アイルランドでの経験も実践。本来、馬は地面の草を食べる。研修先ではカイバおけを地面に置いていた。脚があたってもトラブルがないよう軟らかい素材のおけを用意。自分なりの工夫を加えて採り入れた。暑さ対策はクーラーではなくミスト。「できるだけ馬にとって自然な形で接していきたい」。偶然にも09年の免許取得日も10年の開業日も自身の誕生日と同じ6月1日。強運(!?)の持ち主でもある若手トレーナーは「結果を出して大井を盛り上げ、将来グローバルな活躍ができるようになることが目標です」と笑顔を見せた。(池田 裕文)

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2010年9月3日のニュース