【函館2歳S】マジカルポケットにアンカツぞっこん!

[ 2010年8月3日 06:00 ]

函館2歳Sで同期重賞一番乗りを狙うマジカルポケット

 2カ月間の函館開催もいよいよフィナーレを迎える。最終週を飾るメーンはJRA2歳重賞第1弾、第42回函館2歳S。注目は開幕週の新馬戦をあっさり逃げ切ったマジカルポケットだ。2着に退けたロビンフットがラベンダー賞でレコードVを飾ったことで評価は急上昇。名手・安藤勝がホレ込む好素材で、新馬→重賞Vの“エリート街道”に乗る。

【函館2歳S


 群雄割拠の函館2歳チャンプ決定戦。ラベンダー賞を終え、一気に株が上がったのが開幕週6月20日の新馬戦(芝1200メートル)を逃げ切ったマジカルポケットだ。単勝2・1倍の1番人気に支持され、二の脚を利かせてハナに立つと2馬身半差の楽勝。安藤勝は「調教で能力があるのは分かっていたし、強い勝ち方だった。素直だから距離が延びても大丈夫」と称えた。
 2着馬ロビンフットは、ラベンター賞であのアグネスワールドの記録を13年ぶりに上回るレコードV。これでポケットの価値はさらにアップした形だ。
 4歳上の半姉が同じ領家厩舎でオープンまで出世したコウユーキズナ(父ティンバーカントリー)。指揮官はセンスの高さにゾッコンだ。「この血統はみんないいスピードを持っているけど、ポケットは性格も素直なのがいい。それにキズナは使いながら体重が増えたように成長力もある。体なんかはこれから良くなると思うけど、馬込みも気にしないし、展開に左右されないのも強みだね」
 新馬戦V後は北海道沙流郡の坂東牧場でリフレッシュ放牧。安藤勝が騎乗した28日の1週前追いは肩の出が悪く、キャンターにとどめたが、翌29日に仕切り直しで函館Wコースで5F65秒3(馬なり)で力強い走り。領家師は「(28日は)大事を取ったけど、これだけやれればね。これで来週サーッとやれば大丈夫」とゴーサインを出した。
 何より安藤勝のホレ込みようが凄い。調教に何度も乗り、28日の微妙な違和感を感じ取ったのも把握しきっているからこそ。「若い馬だからスムーズさを欠く時もある。ただ2週前(7月21日)の追い切りの時は凄く良くなっていたし、そんなにやる必要はないと思っていた。乗るごとに前向きさを感じるし最終追いを無事できれば問題ない」。ラベンダー賞組も他場Vの新顔も怖くない。同期重賞一番乗りでGI戦線に殴り込みだ。

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2010年8月3日のニュース