【大井】史上3人目!的場文男騎手6000勝

[ 2010年6月5日 06:00 ]

偉業を達成した的場文男騎手は6000勝ポーズ

 地方競馬の第一人者、的場文男騎手(53)が4日、地元大井競馬場の6Rで公営通算6000勝を達成した。佐々木竹見元騎手(68)、石崎隆之騎手(54=船橋)に続く史上3人目の快挙となった。

 最終日の大井6R、的場文が3番手から直線で先行馬を射程圏に。こん身のアクションで追いまくる。後続の追走を3/4馬身抑えたところが偉業のゴールだった。左手で小さく、力強くガッツポーズ。「お待たせして申し訳ない。6000も勝っているけど1勝の難しさをこれほど感じたことはない」。5月31日にあと6勝で初日を迎え、3日11Rの王手から3戦目。いつも以上に自分の馬券が売れていることを察知していた。地元で決めたいとのプレッシャー。腰に痛みがあった中での快挙達成に安どの表情を見せた。デビューから37年目。53歳8カ月での達成は歴代最年長、3万1031戦目は同最短だ。
 騎乗馬は兄弟子・高橋三師のコアレスコマンダー。デビュー当初は兄弟子が6人いて騎乗機会は少なかった。20歳の時に生まれ故郷の九州(佐賀競馬)に帰ろうと思ったことも。「帰ったら負け犬だ」と考え直し「努力と根性」で歩み続けた。「1人ではできない。涙が出るぐらい(周囲への)感謝の気持ちでいっぱい」と強調した。南関4場フル参戦は40歳から。50歳を超えても年間200勝を挙げる驚異の名手。「みんなが喜んでくれるうちは乗る。迷惑を掛けていると思うようになったらそうはいかないが、それは自分で決めること」と心境を語った。

 ▼佐々木竹見元騎手 おめでとう!的場君は若い頃からまじめに一生懸命、競馬に取り組んできた努力家。ケガも多かっただけに本当に大したものです。地元の大井で達成できたのも良かった。これからも体に気を付けて元気な騎乗姿を見せてほしいですね。

 ◆セレモニー 的場文男騎手の「6000勝達成記念セレモニー」は、G1帝王賞が行われる30日、大井競馬場賞典台で実施される。

 ◆的場 文男(まとば・ふみお)1956年(昭31)9月7日、福岡県生まれの53歳。大井・庄子連兵厩舎所属。85年から04年まで20年連続大井リーディング。02、03年全国勝ち鞍1位。03年NARグランプリ最優秀騎手賞。重賞通算131勝。中央成績は122戦4勝。座右の銘は「努力」。

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2010年6月5日のニュース