【北九州記念】カノヤザクラ夏独り占め

[ 2009年8月12日 06:00 ]

昨年のサマースプリントシリーズの女王・カノヤザクラが北九州記念に挑む

 サマースプリントシリーズも、いよいよ佳境。3戦目となる「第44回北九州記念」の主役は前走・アイビスSDで連覇を成し遂げたカノヤザクラだ。昨年は馬体回復に手間取り、このレースを見送ったが、今年は元気いっぱい。ここを勝てば2年連続サマースプリント王者がはっきりと見えてくる。

 昨年のサマースプリントシリーズを制したカノヤザクラ。アイビスSD→セントウルSを勝ってのタイトル獲得だったが、今年は連覇したアイビスSDに続いて、ここに照準を合わせてきた。「(セントウルSには僚馬の)スリープレスナイトもいるしね。昨年は疲れも考慮して間隔を空けたけど、今は本当に状態がいい」と橋口師。
 前走は、師が描いていた通りのレースぶりだった。抜群のスタートを決め、理想通りにラチ沿いを確保。500メートル地点でひと息入れると、持ち前の末脚を発揮して突き抜けた。「外枠がよかった。スタートがうまくない馬だが、今回は凄く良かった。馬力があるし、出来は昨年以上かな」
 スタートに課題があり、何度か取りこぼすシーンがあった。しかし、今年は違う。担当の山本厩務員は「放牧から帰ってきて筋肉が緩んでいたけど(6月のCBC賞を)使ったことで体つきが変わってきた。脂が乗り切っているね」。
 1週前追い切りは坂路で4F54秒8~1F12秒7。タイムは平凡でも、ゴール前での素早い反応に橋口師は笑みを浮かべ「テンの入りが少し遅くなったけど、動き自体はいい。1週前でこれだけやれれば十分。今度は1200メートルだけど、直線1000メートルであれだけのダッシュ力があれば対応できる」。
 昨年は僚馬スリープレスナイトがトップハンデ(56キロ)を背負いながら余裕の完勝劇。今年は同じ56キロのカノヤザクラが夏の小倉で2年連続サマースプリント覇者へ大きく前進する。(坂田 高浩)

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2009年8月12日のニュース