合田氏 米のセレクトセールも日本と同様売り上げ下落

[ 2009年7月23日 06:55 ]

 【合田直弘の海外ターフ事情】低迷する一般景気の影響を受け、総売り上げ、平均価格とも前年比で2割を超える下落となった日本のセレクトセール。その翌週に北米の馬産地ケンタッキーで開かれた市場も同様、大きな落ち込みが見られた。

 20、21の両日に行われた「ファシグティプトン・ジュライセール」が、総売り上げ前年比26%ダウン、平均価格16%ダウンという結果に終わったのだ。住宅着工件数が増加するなど、ようやく底打ちの兆しを見せている米国経済だが、6月の失業率は9・5%と雇用情勢は依然として悪く、市民の暮らしは苦しい。馬券売り上げも低調で、競馬産業を取り巻く環境は芳しくなく、そんな中で開かれた市場としては想定範囲内というのが関係者のみるところだ。
 ただし、このセールは欧米の主要な1歳市場としては最も早い時期に行われ、その後の各国の市場を占う指針になると言われているだけに、ここが不調に終わったことで、各国では今後の市場に対する警戒感が強まっている。もっとも、買う側にすれば良血馬を廉価で仕入れる好機。ましてや円高基調の今、米サラトガ、仏ドーヴィル、英ニューマーケットと開催されていく今後の1歳馬市場は、日本人にとって絶好の購買チャンスとなりそうだ。(競馬評論家)

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2009年7月23日のニュース