【オークス】世界見えた!ブエナビスタ究極の末脚さく裂!

[ 2009年5月24日 16:29 ]

ダービー緊急アンケート

 ブエナビスタが異次元の末脚で史上11頭目の2冠をもぎ取った。

 レース直前にワイドサファイアが放馬するアクシデントにも動じず、ゆったりとゲートイン。道中は後方2番手を追走。いつものように末脚をタメた。

 最終コーナーを回り、ここから大観衆が見守るメーンスタンドの長い直線。桜花賞と同じように突き抜ければいいだけだ。

 だが、なかなかブエナの姿が見えてこない。「4コーナー手前で内を通るか、外を通るか。迷ってしまって、仕掛けが遅れてしまった」と鞍上の安藤勝。いくら長い東京の直線といえど、並の馬なら絶望的な差があった。

 安藤勝は外から行くことを選択。するとブエナは、降雨の影響で渋った馬場を微塵も感じさせない末脚をさく裂させた。上がり3F33秒6。究極の末脚で1馬身、また1馬身と先頭に詰め寄った。

 ゴール手前で標的はあと1頭。奇しくも桜花賞で冷や汗をかかせられた相手レッドディザイアだった。ディザイアも2度同じ負け方はしまいと必死にゴールへ鼻先を伸ばす。馬体を合わせる形でほぼ同時にゴールイン。

 勢いでは勝っていたが「自信がなかった」と安藤勝。場内が騒然となる中、勝負は写真判定へ。場内映像ではブエナ優勢。それでも名手は「ゴール板を過ぎてから交わしたのかな」と喜ぶことはしなかった。

 1着ブエナビスタ。確定のランプが灯るとようやく安藤勝に笑顔が戻った。「負けなくてよかった」。単勝1・4倍の圧倒的支持に見事に答えた安藤勝は安堵の表情を浮かべた。

 2冠を制して、凱旋門賞制覇の夢は大きく膨らんだ。ブエナビスタなら、ディープインパクトさえ取れなかった世界の頂を獲ってくれるかもしれない。

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2009年5月24日のニュース