【天皇賞・春】獲物はひとつだ!銭形ライン 

[ 2009年5月1日 06:00 ]

<天皇賞・春>坂路で追い切られたアルナスライン(右)

 前走・日経賞で重賞初Vを飾ったアルナスラインは坂路で気合十分の走りを披露した。

【枠順泣き笑い


 坂路のモニター越しにビシッ、ビシッと音が響いてきそうなほど激しくステッキが入る。これに応えてアルナスラインが前2頭の間を割り、グイッと出た。4発の気合をつけられ、サワノパンサー(3歳未勝利)に首差先着。タイムは4F52秒8~13秒1。実戦を想定した中身の濃い最終リハーサルを消化した。
 上がり運動後に厩舎前の体重計へ。装鞍したままで560キロ。馬体をあらためて確認した田代助手は笑顔を見せた。「いい反応で抜け出す脚が速かった。見てもらえば分かるが、体の張りがいい。銭形(好調時に馬体に出る斑点)が浮き出てきた」。500キロ半ばの大型馬だけに、気温の上昇とともに体が絞れて調子を上げていく。昨年暮れの有馬記念や年明けのAJC杯では、調教でも活気に欠ける部分があった。「稽古でも動かず気がない感じだった。うるさいぐらいの方が走る。今は違うからね」
 3歳秋、休み明けの上に古馬初挑戦の京都大賞典で3着。続く菊花賞は、先に抜け出したアサクサキングスを猛烈に追い上げ、頭差まで迫った。松元師は「ようやく3歳時の迫力が戻ってきたね。イメージ通りの調教ができたし、この馬にすれば時計も十分に動いている。週末は天気は良さそうだし、チャンスはあると思う」と自信の表情だ。前走・日経賞で重賞初制覇。ここに来て心身ともに成長し、きっちりと結果を出した。1年半前の菊花賞で届かなかった頭差を埋める。

続きを表示

2009年5月1日のニュース