ブエナビスタ“飛ぶ走り”でまず1冠/桜花賞

[ 2009年4月12日 18:40 ]

松田博師「取れるところは全部取りたい」

 うむを言わせぬ完勝劇だ。まさに“女ディープインパクト”のブエナビスタ。空を飛ぶがごとく、すさまじい末脚でゴールへ飛び込んだ。
 「直線、大外へ出したのは作戦通り。前の馬も伸びていたが、負けることはないと思った」。安藤勝己騎手は馬の能力を信じ切っていた。
 好スタート。だが、ジョッキーは「いつもと違う競馬をする方が怖い」と後方待機の“安全策”を選んだ。後ろから2番目。折り合いはバッチリとついていた。直線へ向いた時も先頭とは10馬身以上の差があった。「どれぐらいの脚を使えるかは分かっていたから。随分外になったが、何とかなると思っていた。本当に強いね」
 着差以上のワンサイド勝ち。強さの秘密はけた外れの脚力だけではない。「精神的にどっしりしている。(馬が)周りを見渡す余裕があったからね。3歳牝馬にしては珍しい」と安藤勝騎手。
 次なるターゲットはもちろんオークス(5月24日・東京、距離2400メートル)。「距離は長い方がレースは楽」と余裕の弁。2冠達成、そして“世界”へ。そんな夢を抱かせるブエナビスタの桜絵巻だった。

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2009年4月12日のニュース