V2パール“無限の可能性”/フェアリーS

[ 2009年1月6日 06:00 ]

 軽やかなスピードで無傷V2。関東期待のパールシャドウが“新装”フェアリーSで飛躍を誓う。3番手で折り合った新馬戦は一瞬で抜け出し、2着に4馬身差の快勝。続く牡馬相手のベゴニア賞はマイペースで逃げ切り。440キロ台の洗練されたボディーに大きな可能性を秘めている。

 3歳上の半兄ヒシハイグレード(父サクラバクシンオー)は同じ手塚厩舎でオープンまで出世した。兄を超える!?逸材に手塚師の期待も膨らむ一方だ。「初戦は完ぺきな勝ち方。2戦目に多少行きたがった以外、現時点で何も言うことがない。このきょうだいはカーッとする傾向があるのでテンションが上がらないように努めている」
 コンビを組む蛯名も「折り合えれば切れる脚を使える。いいものを持っている。テンションがこれ以上、上がらなければ」と素材の良さを肌で感じ取っている。前走後はソエ(若駒特有の管骨の軽い炎症)を考慮して阪神JFはパス。間隔を空けて12月中旬から坂路でじっくり乗り込み、今年から距離が1200メートルから1600メートルに延びたフェアリーSに備えた。右回り+ゴール前に急坂が控える中山マイル。同じ右回りの阪神で行われる桜花賞を意識したレース選択だ。
 「今のところソエは大丈夫。桜花賞を意識している馬。(賞金加算の)2着というより、今後のためにも勝てれば。順調に調教は積んでいるし、まずポカはないと思う」と手塚師。首尾良く連勝を伸ばせば、本番までは余裕のあるローテーションも組める。数少ない東の桜候補。ホームの意地に懸けても譲れない09年の始動戦だ。

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2009年1月6日のニュース