進歩したプログレスの古馬退治/京成杯AH

[ 2008年9月9日 06:00 ]

得意の中山で秋初戦を迎えるサトノプログレス

 今週から中山、阪神、札幌を舞台に秋競馬がスタート。「京成杯AH」(14日、中山)の主役はNZT優勝の3歳馬サトノプログレス。マイケルバローズとの兄弟対決にも勝って始動戦を飾る構えだ。

 飛躍の秋。春はG1にまで駒を進めたサトノプログレスが、ひと回りたくましくなって帰ってきた。NHKマイルC7着後は美浦近郊のジョイナスファームでリフレッシュ放牧。京成杯AHに照準を定めた。
 国枝師は「まあ、NHKマイルCは勝った馬(ディープスカイ)がダービーも勝ったんだから、別格だったということ。ひと夏越して、馬体面というより精神的に大人になった。競馬にいってどうかは別としても、どっしり構えられるようになったからね」と目を細める。
 初白星までに4戦を要したが、6戦目で500万を勝ち上がると、続くG2・ニュージーランドTで重賞初V。先行集団の内々をロスなく立ち回り、エーシンフォワードの強襲を3/4馬身振り切った。デビュー時から目につくのはセンスの高さだ。国枝師は「オレは器用じゃないけど(サトノプログレスは)確かにレースが上手だね。その点、ごまかしが利く中山の方が合うかもしれない」と分析する。なるほど、全3勝はすべてがトリッキーと言われる難コースの中山マイル。1勝目が逃げ切り、2勝目が後方一気、3勝目が先行抜け出し。変幻自在の戦法で白星を積み重ねてきた。
 休み明けに加え、初の古馬挑戦。決して低くない目の前のハードルを乗り越えてこそ、春以上の活躍が約束される。「結構残暑は厳しかったけど、そんな中でも順調に調整は積めたので…。兄貴(4歳上のマイケルバローズ)も一緒に出るって!?じゃ、敬意を払っておかないとね。あとはハンデ。3歳だし、そう重くならないと思うけど…」と国枝師。8日、JRAから発表されたハンデは54キロ。これなら、古馬との経験差はカバーできる。先に見据えるマイルCS(11月23日、京都)のためにも、奮闘あるのみだ。

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2008年9月9日のニュース