秋への飛躍だ!浜中重賞初V/小倉2歳S

[ 2008年9月8日 06:00 ]

小倉2歳Sはデグラーティアが優勝し、重賞初制覇の浜中がガッツポーズ

 第28回小倉2歳Sは3番人気のデグラーティアが無傷3連勝で戴冠。デビュー2年目の浜中、厩舎開業5年目の宮本師にとって、うれしい重賞初制覇。近い将来のG1舞台に思いをはせた。

 パートナーの力を最後まで信じ切っていた。新馬→フェニックス賞に続いて3度目のコンビとなるデグラーティアと浜中の呼吸はピッタリ。スタート、位置取り、追い出すタイミングとすべてが文句なし。ゴールの瞬間、鞍上は握りしめた拳を力強く突き上げた。
 「直線はこの馬の根性に感動しながら乗っていました」とデビュー2年目、小倉育ちの19歳が声を震わせる。地元で迎えた夏の終わりを自身初の重賞制覇という最高の形で締めくくった。ウイナーズサークルに詰め掛けた多くのファンに祝福され、笑顔がはじけた。
 「地元の小倉で(重賞制覇を)達成できて本当に幸せです。見に来てくれた両親にもありがとうと言いたいですね」
 栃木産という異色のフジキセキ産駒デグラーティア。その走りはまるで経験を積んだ古馬のようにレース運びにスキがなかった。真っ先にゲートを飛び出すとそこから先行馬を行かせて脚をタメる形。追い出しに掛かった直線では並ぶ間もなく前をかわしてゴールへ飛び込んだ。
 浜中だけでなく、厩舎開業5年目の宮本師にとっても念願の初タイトル。通算21度目の重賞挑戦で、ついにチャンスをモノにした。レース後、トレーナーは喜びをかみしめていた。
 「レース中はどこを走っていたのか分からなかったよ(笑い)。本当に勝てて良かった。追っていいタイプだし、距離が延びてもいいんじゃないかな」
 放牧を挟んでファンタジーS(11月9日、京都)か、阪神JF(12月14日)へ直行の見込み。さらに来年の春へ…夢ふくらむ大きな1勝となった。
 ▼デグラーティア 父フジキセキ 母デフィニット(母の父デヒア)牝2歳 栗東・宮本博厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・栃木県那須町の恵比寿興業株式会社那須野牧場 戦績3戦3勝 総獲得賞金5581万9000円。

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2008年9月8日のニュース