“対ウオッカ”を後押しエイジアンの血統

[ 2008年5月13日 06:00 ]

 【藤井正弘の血統トピック】今年のヴィクトリアマイルにはサンデーサイレンス産駒の登録がない。最終世代は現5歳だが、一昨年の優勝馬ダンスインザムードも昨年の3着馬デアリングハートも当時は5歳。フサイチパンドラの引退、アドマイヤキッスの死は痛手だったにせよ、予想以上に早い牝馬部門からの完全撤退となってしまった。ちなみに現在、JRAの現役サンデーサイレンス産駒はマツリダゴッホ、スズカフェニックスの両G1ウイナーをはじめ119頭。うち牝馬は準オープンのペディクラリス以下、最終世代13頭を残すのみとなっている。

 文字通り“ポストSS”で争われる初めての古馬G1。主役はもちろん、ドバイでの善戦で復活のきっかけをつかんだダービー馬ウオッカだが、血統面から楽しみなのはエイジアンウインズ。昨年、12番人気で大穴をあけたコイウタと同じフジキセキ産駒である。
 4代母のスペシャルから広がるエイジアンウインズの牝系は、ヌレエフ、サドラーズウェルズ、ジェイドロバリーといった種牡馬の宝庫としても知られる名門。代を経ても活躍馬が途切れることなく出ており、つい先日も祖母サクラフブキの半弟にあたるアーキペンコがマツリダゴッホの参戦したクイーンエリザベス2世Cを制したばかりだ。
 アーキペンコはドバイデューティフリーでウオッカに競り勝って3着に入った馬でもある。“対ウオッカ”という点においても、エイジアンウインズには血統的追い風が吹いている。(サラブレッド血統センター)

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