悪路の消耗戦でズバ抜けた上がり33秒9

[ 2008年5月12日 06:00 ]

直線で抜け出したディープスカイ(右)が優勝、2着ブラックシェル(中)3着ダノンゴーゴー(左)

 【NHKマイルCの勝因敗因】2着のブラックシェルを1馬身3/4競り落としてタイトルを手にしたディープスカイ。はじき出した数字が能力の高さをはっきりと示している。

 一番驚かされたのが上がり3F33秒9の爆発力。発表はやや重だったが、4コーナーから直線にかけて各馬が内を大きく開けて回ったほど馬場は悪かった。その中で内めの馬場のいいところと悪いところの境目を通って唯一34秒を切ったのだから価値がある。
 レースの前半3F通過タイム34秒6は馬場状態を考えても遅い。馬群の動きを見ていても上がりの勝負は明らかだった。上がり3Fで34秒台をマークしたのがわずか3頭。35秒台も7頭に過ぎない。底力を要求される消耗戦になったことは明らかで、その中でこの数字をマークしたスカイを単に馬場適性の問題だけで片付けるわけにはいかない。強い馬が能力を出し切ったと言えるだろう。
 5着に敗れた2番人気のファリダットは馬場のいい大外を回って末脚勝負に懸けたが、結果上がり3F34秒9の脚では届かなかった。(矢内 浩美)

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2008年5月12日のニュース