万哲 怖いぞ、Fデピュティ血脈の勢い

[ 2008年5月7日 06:00 ]

昨年、大波乱の主役となったピンクカメオはフレンチデピュティ産駒だったが…

 波乱模様のNHKマイルC。“万哲”小田哲也記者は「万哲ワールド」でブラックシェルなど“前走負け組”に注目した。

 ズタズタに叩きのめされた天皇賞の帰路。京都駅では閉店間際のタイムセールで安くなった寿司(ほか数品)をめざとく見つけ、新幹線で記者仲間とビールを手に反省会…。馬券は完敗なのに不思議と悪酔いしなかった。骨折した右後肢にボルトが入ったまま、3200メートルを耐え抜いたアドマイヤジュピタにはただ感服。フレンチデピュティ産駒といえば、01年NHKマイルC1、2着のクロフネ、グラスエイコウオーを筆頭にマイラー色が濃いイメージまで完全に一新してしまった。
 一方で、フレンチデピュティ産駒の純粋な勢いも無視するわけにはいかない。思えば、昨年のNHKマイルCで973万馬券(3連単)の立役者ピンクカメオが同産駒。3月にサンアディユは急死したが桜花賞ではレジネッタがV。飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
 クロフネ産駒のブラックシェルが、ダービー前にNHKマイルCに出るのは必然だったか?先週正式に出走を表明した松田国師はキングカメハメハでも勝っており、優勝2回の実績。先週の栗東出張のおさらいをすれば、松田国師は「跳びの大きなクロフネの子だけに、広い東京の馬場と1600メートルも魅力」と経緯を語っている。前残りになった皐月賞(6着)にしても、中団からジリジリと差は詰めた。何より祖父フレンチデピュティの勢いが怖い。
 ただ、いろんなステップから過去連対馬が出ている難解戦。路線ごとの強弱よりは“個”を重視。先行有利だった前開催の中山組では「いい脚で追い込んだのに届かなかった差し馬」を狙ってみたくなる。ニュージーランドT組なら勝ったサトノプログレスより、2着エーシンフォワードの決め脚。皐月賞組では道中2番手で5着に落ちたレッツゴーキリシマよりは先述のブラックシェルか。ただ阪神組や、抽選対象の2勝馬にも一発候補は多数。今週こそは、安売りじゃない寿司を…と思っている。(小田 哲也)

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2008年5月7日のニュース