軽快ポルト花マル!/桜花賞

[ 2008年4月10日 06:00 ]

鞍上・武豊とも息ぴったりのポルトフィーノ

 ポルトフィーノの最終追い切りは慎重に配慮を重ねて行われた。通常、角居厩舎では当該週の出走予定馬は朝一番に追うことが多いが、日が高く昇るまで待機。馬の少なくなった時間帯に登場した。角馬場でのウオーミングアップを終えるとCWコースへ。いつもの3頭併せではなく単走。鞍上・武豊との呼吸はぴったり。なだめるようなところはなく、リズミカルな走りが折り合ったことの何よりの証拠。5F64秒8、1F13秒0でフィニッシュ。その後もすぐに引き揚げずに角馬場を周回してじっくりと息を整えた。エキサイトする面は一切見せず、落ち着いた姿が印象的だった。

 タイムを確認した武豊は「上等、上等」と余裕の表情。記者会見の場でも動きの良さを強調した。
 「きょうは1頭だけだったのでスムーズ。動きも素軽かった。厩舎サイドが折り合いをテーマにして仕上げてくれている」
 母は名牝エアグルーヴ。超良血馬ゆえに人気が先行するのは当然。そんな騎乗馬とのコンビに慣れている武豊は、危うい人気先行型か本番で輝くヒロインタイプかの見極めはしっかりできている。「あっさり勝ってもおかしくない。それだけの能力はある」と評した。もっとも「折り合いを欠いたら…」と苦笑いするように大きな課題はすでに露呈。連勝がストップしたアーリントンC8着を「初めて抑える競馬をしたけど見事に折り合いを欠いた。息が合わなかった」とも振り返っている。
 気になる作戦について「特に考えていないが、おそらく行きたがると思う。馬の気持ちを尊重したい」と武豊。前走のように無理に抑えることはせず逃げるシーンもありそう。デビュー2連勝と同じように気分良く走ることができれば、能力的にそのまま押し切っても決して不思議ではない。

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2008年4月10日のニュース