さあ本腰コンラッド/ダイヤモンドS
今週の東京は伝統の長距離重賞「第58回ダイヤモンドS」がメーン。注目は迎春Sで連敗を「10」でストップさせたコンラッドだ。昨秋、美浦に登場したポリトラックで持病の腰痛への負担が軽減。菊花賞(7着)でディープインパクトに挑んだ実力馬が再び輝きを取り戻してきた。05年7月のラジオたんぱ賞以来、2度目の重賞Vへ期待が膨らんでいる。
長い長い歳月を経て、実力馬コンラッドが復調してきた。3歳時のG3ラジオたんぱ賞(現ラジオNIKKEI賞)優勝後、低迷していたが、前走・迎春Sで約2年半ぶりの復活V。後方追走から3コーナーで一気にスパートし、押し切る強い内容だった。手塚師は「人間でいえば座骨神経痛のような症状かな。2年近く慢性的な腰痛に悩んできたが、ケアの効果と(昨年11月にオープンした)ポリトラック調教で腰の負担が軽くなったのも大きいと思う」と述懐する。
クッションに欠けるダートでは負担が大き過ぎ、従来使っていたウッドチップコースでも他馬が通った後は凹凸があり、悩みは解消されなかった。その点、常に馬場状態が均一のポリトラックは効果てき面。一部関係者からは「あまりに負担が軽過ぎて鍛錬になるかどうか?」の声も上がる美浦の“新兵器”がこの馬の復活の原動力となった。
前走後は相手関係などを考慮し、ここに絞ってきた。ハンデは前走から2キロ減の55キロ。手塚師は「54か55キロと思っていたのでハンデは想定内。距離は正直やってみないと分からないが実績馬はハンデを背負っているし、飛び抜けた馬はいない。今の調子なら十分通用するはず」と綿密に戦略を練った上のレース選択だ。
1週前の10日はお気に入りのポリトラックで僚馬アイルラヴァゲイン(6歳オープン)相手に互角の動きを披露。前走の体調はキープしている。「ゲートで後ろにモタれる面があるのでスタートが鍵だが、これだけ距離があれば大丈夫。後ろから行く馬なので末脚が生きる展開になれば。東京は好走しているし、良馬場なら楽しみ」と前向きに結んだ手塚師。2週連続雪で順延となった東京だが、幸い今週末は晴れ予報。G1戦線への復帰を確定づけるロングスパートがサク裂する態勢は整った。
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