角田「夢がかなう瞬間」 7日F1日本GP開幕

[ 2022年10月6日 05:22 ]

F1日本GPを前に会見するアルファタウリの角田裕毅
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 自動車のF1シリーズ第18戦、日本グランプリ(GP)はあす7日、三重県の鈴鹿サーキットで開幕する。新型コロナウイルスの影響で過去2年は中止を余儀なくされ、3年ぶりの復活。日本人ドライバーとして14年の小林可夢偉以来8年ぶりに日本GPに出場するアルファタウリの角田裕毅(22)は5日、都内で取材に応じ、自身2年分の思いをぶつけると誓った。

 同僚のガスリー(フランス)とともに取材対応した角田は「今年の鈴鹿は僕の夢がかなう瞬間。日本人として日本のファンの前で走るのは夢だった」と凱旋レースへの思いを口にした。F1デビューした昨季は、日本GPを待ちわびながら無念の中止。「かなり落ち込んだ。そのストレスを発散して結果につなげたい」と意気込んだ。

 ホンダ傘下の鈴鹿レーシングスクールで育ち、サーキットはそれこそ「世界で一番、何万周も走った」コースだ。各コーナーの特徴や挙動を乱しやすい場所、オーバーテイクしやすい区間も熟知している。「ブレーキングが得意なので、シケインで攻めのブレーキングをして抜けると気持ちいい」とこだわりも披露。「得意としている鈴鹿で、皆さんにアグレッシブな走りをお見せできれば」と抱負を語った。

 参戦2年目の今季はマシンの不調や自身のミスなどで苦しんだ。第4戦エミリアロマーニャGP(イタリア)の7位が最高で、入賞は3回のみ。それでも先月22日に来季のチーム残留が決まり「ホッとした。考えることが一つ減って、ドライブに集中して結果を追求できる」と本音を口にした。

 3日の帰国後、好物のもつ鍋に舌鼓を打ち、4日夜はガスリーとカラオケに興じた。「ひどかった。練習したい」と苦笑したが、母国を満喫してリフレッシュは完了。チケットが既に完売し、ファンの期待も高まる中、「一発の速さでは成長できているが、課題もはっきりしている。来季につながるレースもできたらと思う」と自身を冷静に見つめた。

 ◇角田 裕毅(つのだ・ゆうき)2000年(平12)5月11日生まれ、相模原市出身の22歳。4歳からカートを始め、16年に鈴鹿レーシングスクール入校。17年からF4選手権に参戦し、18年総合優勝。同年にレッドブルの育成ドライバーとなり、19年にF3、20年にF2参戦。同年に日本人で初めて国際自動車連盟(FIA)の最優秀新人に選出される。21年にアルファタウリ・ホンダからF1参戦した。最高成績は昨季最終戦の4位。車番は22。趣味はゲーム。

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2022年10月6日のニュース